愛知県豊明市からこんばんは。
自家焙煎珈琲豆散人アルジです。
ゴーゴリ全集から、戯曲「検察官」を読みました。これは結構有名で、読むのは3回目くらいです。
とある小さな市に検察官がやってくることになり、市長はじめ各役人は戦々恐々としている中、そそっかしい市民が旅館に泊まり続けている若い人を検察官だと思い込み、市長に、報告します。
市長らは脛に傷だらけですから、日頃の悪行がバレてモスクワに報告されたら刑務所行きです。
なんとかして、うまく抱き込もうと、賄賂を贈ったり接待したり、大変な騒ぎです。
でも、その人は検察官でも何でもなく、ただの官等が低い役人で、旅の途中、カード賭博で有り金を全部すってしまったために、旅館代が払えなくて仕方なく留まっているだけなのです。
彼は、市長たちから散々お金を借りまくった上でトンズラします。
その後、正体が露見して、市長たちは呆然と立ち尽くします。
帝政ロシア時代の話ですが、ソビエト時代を経て、どうやら今もさほど変わっていないようで、軍の糧秣が横流しされ、日本のメルカリで販売されていた、という話を聞きました。
冒頭に書かれている諺。
「おのれのつらが曲がっているのに鏡を責めて何になる」