
父の弟である叔父が亡くなった。
子供であったわたしを子供扱いしない、
サブカルチャーに精通した人だった。
叔父の影響で珈琲を覚えて、グァテマラが一番好きな豆になった。
およそ、乗っていない車種はないんじゃないかと思うぐらい、とっかえひっかえしていた外車に憧れるようになった。
美食家の叔父が、披露宴で出した食事を
「今まで行ったどの結婚式の食事よりうまい」と言ってくれたことを、自分が褒められたみたいに嬉しかったことをまだ覚えている。
内向的で、引っ込み思案なわたしに
外の世界を教えてくれた人だった。
夏に、また来るねと言ったばかりだった。
実家に帰ってあのお店に行っても、叔父はいない。
白いコットンパンツ、水色のリネンのシャツ、ノルディック柄のセーター、
いいものを、長く身につける一人だった。
数日叔父のことを思いながら過ごしたいので
少しお休みします。