『虚妄の帝国の終焉』感想、早すぎた合併・・。 70点(100点満点中) | まめストリート・ジャーナル 〜無料で情報が買える唯一の新聞〜

まめストリート・ジャーナル 〜無料で情報が買える唯一の新聞〜

新聞を読みたいけれど時間が無い。新聞は高いから購読していない。政治から経済、映画や音楽、株式投資、お得なマネー情報、本のレビューまで1つのテーマを1分くらいで紹介。新聞や本の代わりとしていかかでしょうか?

正月にサイバーエージェントの藤田社長がブログで紹介してて読みました。

Amazonに在庫がなく既に絶版だったので図書館で借りました。

本書は物凄く要約すると、当時のAOLとタイムワーナーという世紀の大合併を取り上げた本です。

藤田社長はこんな事をブログに綴ってます。

「この合併が決まったのはネットバブルの 2000年前後です。

その後、日本で ライブドアのニッポン放送株取得が 起きましたが、現在に至るまで、 インターネットと旧来メディアの 新旧メディアの融合は様々な会社が 挑戦していますが、なかなかうまく いっていません。

しかし、AOLタイムワーナーの合併から 15年経ち、現実的にタイムワーナーが 傘下に抱えていたテレビ、雑誌、音楽は 軒並みインターネットに顧客の時間を 奪われています。 いま足元はそれが加速度を増していると 言ってもいいと思います。

インターネット企業と組むことで変わろう したジェリー・レビン元タイムワーナーCEO の発想は、ものすごく長い時間軸で 捉えれば正しかった面もあったのかも 知れません。」

藤田社長のブログより引用。

¥1,944
Amazon.co.jp


本書の冒頭に「アメリカのライブドア」的な事が書かれてます。

・AOLとタイム・ワーナーの合併。

2000年代初めに当時のITバブルの力でIT企業のAOLとメディア界の巨人であるタイム・ワーナーが合併した時のお話です。

簡単に説明すると、AOLはIT企業として中身が無く最終的に粉飾で消えた。

(正確に言うと当時の額で30兆円を超える大合併だったものの、その後のITバブルの崩壊によって企業価値は急落。本書の出版後2009年にタイムワーナーから独立した)

・人間の心はお金に支配されていく。

ある意味ですげぇ本です。

ITバブルはすごかったという話はよく聞きますが、当時の額で30兆円を超える規模を持つ大合併。

しかし、ITバブルは弾け、米国最大の1000億ドルの最終赤字を計上。

結果的に失敗の原因はITバブルの崩壊そして企業文化の違いだと言います。

当時の空気感はすごいと言いますか、もちろん当時のタイム・ワーナー内でも賛否があったわけです。本書のタイトルにもなっている虚という部分に気付けなかった。

これは藤田社長も言ってますが、今から考えればネットフリックスよろしくITがコンテンツを飲み込む事はある意味で正しい戦略だった。

・空気感という恐怖。

ただ、次第に官僚化が進みお金を稼ぐ事が目的になってしまった。

社員はストックオプションを獲得するため、お金を儲けるために仕事をしていた。

当時の社内では自家用機を持つ事がある種の成功モデルだったらしいです。

本書の面白さは当時の空気感ですよね。

インターネットがあれば何でもできる。

画期的な仕組みであり確実に儲かる。

バブルの怖さです。日本では似たようにlivedoorがフジテレビを買収しようとしましたが、大義名文ではなくお金を儲け利益を増やす事。

それに対して熱狂した。

ある種、幻想であり空想であったという・・。

やっぱり本業をしっかり持って目標を掲げる事が経営の大切な事だと感じました。


読者登録して頂くと、話題のビジネス書や新刊の書評、注目映画の映画評が届きます。ぜひぜひ登録お願いします。
↓↓↓

読者登録してね


■ブログランキングに参加しています。よければ一日一回、最後にポチっと…応援のほどよろしくお願いいたします。
↓↓↓



にほんブログ村