私が診断された「骨髄異形成症候群(MDS)」について、調べたり、主治医から聞いたりした内容をまとめます。
どんな病気?
骨の中にある「骨髄」は、赤血球・白血球・血小板という血液の細胞をつくる工場のような場所です。
この工場の中には、すべての血液の「もと」になる造血幹細胞があります。
造血幹細胞から生まれた細胞は、すぐに血液として働けるわけではありません。骨髄という学校の中で、少しずつ成長しながら、赤血球・白血球・血小板それぞれの役割を身につけていきます。
そして、一人前になった細胞だけが卒業して、骨髄の外の血管に送り出され、全身で働きます。
MDSは、この学校の中でうまく育たない細胞が増えてしまう病気です。
形や働きのおかしい細胞が増え、多くは一人前になる前に骨髄の中で力尽きてしまいます。そのため、卒業して血液の中に出てくる正常な細胞が足りなくなります。
さらに病気が進むと、成長できずに子どものままの細胞(芽球)が増えていきます。こうした性質から、血液がんの一種とされています。
どんな人がなるの?
原因の多くは分かっていません。50歳を超えた人に多く、特に65歳以上で多くみられ、女性より男性に多いとされています。
どんな症状が出るの?
足りなくなる血液の種類によって、症状が変わります。
- 赤血球が減る(貧血)→ 疲れやすい、息切れ、だるさ
※赤血球は酸素を全身に運ぶ役割があります。 - 白血球が減る → 感染症にかかりやすい、発熱
※白血球は細菌などから体を守る役割があります。 - 血小板が減る → あざができやすい、出血しやすい
※血小板は出血を止める役割があります。
病気はゆっくり進むことが多く、健康診断の血液検査で偶然見つかることもあります。
どうやって診断するの?
血液検査に加えて、骨髄検査(腰の骨に針を刺して骨髄液を採る検査)を行い、細胞の形や染色体・遺伝子の異常を調べます。
(染色体の異常については、複雑核型の記事で説明しています)
白血病になることもある?
MDSの患者さんの10〜30%は、急性骨髄性白血病に移行するとされています。
骨髄や血液の中で、成長しきれていない未熟な細胞(芽球)の割合が20%以上になると、白血病と診断されます。
どのくらい白血病に進みやすいかは、染色体の異常の種類や血液の状態などから、リスクの高さとして評価されます。
どんな治療があるの?
1.足りない血液を補い、体を守る治療
- 輸血:足りない赤血球や血小板を補います。
- 白血球を増やす注射(G-CSF):白血球の一種で、細菌と戦う「好中球」が大きく減ったときに、骨髄に働きかけて増やします。私も好中球が減って発熱したときに、この注射を受けています。
- 感染症の予防や治療:白血球が少ない間は、抗菌薬や抗真菌薬(カビに効く薬)で感染症を防いだり、治療したりします。
2.病気そのものへの治療
- 薬による治療:アザシチジンなどの薬で、病気の進行を抑えます。私も入院してこの治療を受けています。
- 造血幹細胞移植:健康な人(ドナー)の血液のもとになる細胞を移植する治療です。現時点で、病気を根本から治すことを目指せる唯一の治療とされています。体への負担が大きいため、年齢や体の状態、病気のリスクなどを考えて検討されます。
私の場合
私は複雑核型という進行しやすいタイプだったため、アザシチジンで病気を抑えながら、12月頃に家族をドナーとした移植を受ける予定です。
※この記事は、患者である私が理解した範囲でまとめたものです。病状や治療方針は人によって異なるので、詳しくは主治医にご確認ください。
はじめまして ― MDSと診断されて、このブログを始めた理由
【用語解説】複雑核型とは ― 染色体の異常が3か所以上ある状態
