「内申書」についてのヤフコメを検証してみた | せんせーの家計簿

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ママせんせーが仕事、家計などについてこっそりお話しします。

高校入試前後になると必ずと言っていいほど出てくる「内申書」の話題。

「またかよ…」と思いつつ、今回も当事者として考えてみました。

今回はヤフコメの内容について。ちゃんと検証しますよ!

本当は「中学生の子」のジャンルの時に記事をアップしたかった…すみません!

※ここでは正式な名称である「調査書」ではなく、通称の「内申書」のままで書きます。

 

元ネタ記事はこちら。

 

①「いま神奈川県ですが、夫婦共に他県出身なので、内申点の比重の高さに異常だなと感じています。 中2から内申点の対象になる、公立高校志望のばあい内申点で受験可能な高校を学校が決めると聞いてます。試験当日の筆記試験5教科で250点満点。 どんなに勉強ができても、通院が必要な持病があったり、内向的で目立たない子にとっては不利かも…と親は心配します。」

(ヤフコメより抜粋 以下、赤字は全てヤフコメより抜粋)

 

神奈川県の入試について調べてみました。

まず、このコメントの間違いは、「筆記試験5教科で250点満点」というところ。

神奈川県のホームページで調べたところ、多くの子供たちが受検する全日制では、1教科100点満点で実施しますと明記されています。

※神奈川県ホームページより抜粋

 

さらに、「内申点の比重の高さが異常」とありますが、国公立大、難関私立大進学重視のいわゆる「進学校」は学力検査の比重が高く、就職、専門学校進学の方が多い学校は内申点の比重が高めというのは全国的に見ても同じ傾向ですよ(東京都はちょっと特殊ですが)。

学力検査:内申点が同比率というのは高めではありますが、「異常」というほどの違和感は感じませんね。

それより、神奈川県の面接の比重が高い方がびっくり!

こう言っては何ですが、面接の方が内申書よりも遥かに多くの主観が入りませんか??

面接の比重についての批判は出ていないのでしょうか?

 

 

②「東京都では内申点は明らかに1部の中学(麹町など)を除いて相対評価です。」

 

…どこからこんな偽情報が出てくるのやら…

あのー、相対評価だったのは2001年までですよ?

2002年から新学習指導要領になり、相対評価から絶対評価へと変わりました。

そして、相対評価は5~1(または10~1)の割合が決められています。

私が中学生だった頃の通知表を見ると、ちゃんと書いてありますよ。

10段階評定だったのですが、「10は4%、9は6%、8は11%…」というように。

さらに、東京都では毎年年度末に中学3年生の評定割合を一覧にして公開しています。

これを見ると、各学校によって割合が違うことが明確です。相対評価をしていない証拠ですよ。

経験上、絶対評価で成績をつけても結局のところ相対評価のような正規分布になることが多いです。

勉強を頑張る子供が多い学年だと5、4に偏り、苦手な子供が多いと3、2に偏るといったことはありますが。

ちなみに、麹町中は昨年度から成績の付け方が変わったようで、極端に「5」「4」が多いことはなくなったようですね。

そりゃ今まで「テストの再チャレンジ」ができて、さらに点数が良かった方を成績に入れるやり方だったので、こういう結果になるのは当たり前ですよ。

 

 

③「自分の地元、滋賀県では、(進学校である)膳所高校と彦根東高校は内申点も点数化されるものの、学力試験:内申点が430:70のような比率で、実質的には誤差程度しか差が付かないように設定されていた。 八日市、河瀬、守山といった二番手校になると、もう少し内申点比率が上がり、それ以外の学校では250:250といった配点比率だったと記憶している。」

 

はい、滋賀県を調べてみました。

※滋賀県ホームページより抜粋

 

膳所高校の「一般選抜」を見てください。

学力検査は5教科各100点満点、つまり500点満点。

(ただし、理数科は傾斜配点があります)

学力検査:個人調査報告書(内申書)は7:3となっていますので、それぞれ700点:300点に換算します。

ちなみに、表は省略しますが、ここに出ている「八日市、河瀬、森山」の3校ともに膳所高校と同じく7:3ですね。

なぜ「430:70」のような極端な話が出てくるの??

 

 

④「内申書(調査書)について

1、説明責任があるので、教師のさじ加減で生徒が不利になるような事を書くメリットがありません

2、新評価基準があるので、ワークブックの丸写し等で成績をつけている教師がいれば、勉強不足です。

3、評価について、説明責任があるので、数値化できないものや教師の主観が入るものによる評価をしている教員がいるのなら、勉強不足です。 

4、内申書(調査書)には、2.3年の成績、部活、委員会、係、出欠席の情報がメインです。どんな人間かってことは書かないです。高校側も何百人もそんなの読みません。

5、内申書が入試に響くって言ってる世代ももっと制度について勉強したほうがいいです。

6、高校入試も大学入試のようにしたらいいとおもいます。」

 

このコメントにはほぼ同意。特に2、3は強調したい!

間もなく新年度、授業が始まれば必ず成績の付け方について各教科担任から説明があるはずです。

私も家庭学習方法の例なども含めて丁寧すぎるほど丁寧な説明をしています。

しかし…今は「発言回数」「ノートのきれいさ」「ワークの丸写し」なんてものは評価対象にならないって強調して言っているのに…。

特に、首都圏在住の方がこういうことを話題にしているのをよく目にしますが…首都圏のせんせーたちは勉強不足? そんなはずはないと思いますが…。

 

検証すればするほどきりがないのですが、ちょっと挙げただけでも不確かな情報が多いのがおわかりいただけたでしょうか?

これから高校入試を控えたお子さんがいる皆さんの中で不安に思われる方は、とにかくお子さんの学校のせんせーに成績算出についてよく聞いてみてください。学校から配付される資料をよく見てください。御自分の自治体のホームページの正式な文書をよく読んでください。

不安を払拭するにはそれが一番ですよ。

 

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