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管理栄養士国家試験と研究と私

管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。


おはようございますんニコニコ

寒くなってきましたね雪雪
本番まであと3ヶ月半くらい!?

1日一歩でも良いから進みましょうニコニコ

今日の問題は、先週に引き続きホルモンです得意げ


*******************
内分泌疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)バセドウ病では、血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が上昇する。
(2)原発性アルドステロン症では、血漿レニン活性が上昇する。
(3)クッシング症候群では、糖新生が亢進する。
(4)甲状腺機能低下症では、血清コレステロール値が低下する。
(5)先端巨大症では、血清成長ホルモン(GH)値が低下する。
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正解は・・・(3)です。

×(1)バセドウ病は、甲状腺機能亢進症ですよね。
でもって、バセドウ病は・・・
甲状腺そのものが悪くなって機能が亢進してしまうので、
甲状腺ホルモン(チロキシンやトリヨードサイロニン)がいっぱい出てしまう病気です。
なので・・・
「甲状腺ホルモンいっぱい出てるから、もう出なくていいよ~~」
となります。
甲状腺刺激ホルモンは甲状腺ホルモンを出させるホルモンなので、
血清甲状腺刺激ホルモン値は低下するんですよ。


×(2)原発性アルドステロン症では、血中のアルドステロンが上昇します。
ここで、血圧が上がるメカニズムを復習しましょうニコニコ

1.アンギオテンシノーゲンにレニンが作用してアンギオテンシン1になる。
2.アンギオテンシン1にアンギオテンシン変換酵素(ACE)が作用してアンギオテンシン2になる。
3.アンギオテンシン2が、血管を収縮させ血圧が上がる。
4.さらにアンギオテンシン2が、アルドステロンの分泌を促進する。
5.アルドステロンが、遠位尿細管からのナトリウムの再吸収を高める。
6.血中のナトリウム濃度が上昇する。
7.血中のナトリウムを薄めなきゃ~となる。
8.脳下垂体後葉からバソプレシンが分泌される。
9.集合管からの水の再吸収が上昇する。
10.循環血液量が増える。
11.血圧が上がる。

という感じですね。
血圧というのは、アンギオテンシン2による血管収縮という直接的な作用と、アルドステロンによる循環血液量の上昇のダブルパンチによって、上がるんですねDASH!

原発性アルドステロン症では、血漿のアルドステロンが上昇しているので、もうこれ以上血圧をあげないように、血漿レニン活性は低下します。


ああああ・・・

長くなりましたショック!
ヘビーですショック!

今日はここまでにしましょう。
続きは・・・また来週ニコニコ
インフルエンザが流行ってきましたカゼ

風邪の予防には、うがい・手洗いと言いますが・・・

うがいって本当に役に立つのでしょうか?

ウイルスがひっついている場所までうがいの水が届くとは思えないし、
そもそも、ウイルスがうがいの水の勢いてはがれるのかも疑問だし。

さらに!
うがいをしたら、元々ある粘膜とかがはがれてしまって、
感染に弱くなる印象も!!

というわけで、私はうがいをしませんニコニコニコニコ

ちなみに・・・

私はすぐに風邪をひきますシラーシラー

いよいよ師走です。
12月って本当にあっという間ですよね。

そろそろ、苦手な部分から逃げるのもキツイ時期になってきましたむっ

今日は、おそらく苦手な人が多いであろう
ホルモンに関する問題です爆弾

まずは基本から!

***********************
内分泌器官と分泌ホルモンの組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)下垂体前葉 ーーー バソプレシン
(2)下垂体後葉 ーーー 成長ホルモン(GH)
(3)甲状腺 ーーーーー チロキシン
(4)副腎皮質 ーーーー アドレナリン
(5)副腎髄質 ーーーー コルチゾール

***********************




正解は・・・(3)です。


まずは、
それぞれのホルモンが
①どこから分泌されるのか?
②どういう作用をもつのか?
を覚えていないと得点にはつながりませんよね。

全て覚えているか、チェックしてみてくださいね得意げ


×(1)バソプレシンは、
    ①脳下垂体後葉から分泌されるホルモン
    ②集合管で水の再吸収を行う。
     
   バソプレシンの分泌が増えると、集合管での水の再吸収が増えて、尿量が減る。だからバソプレシンは抗利尿ホルモンと言われるんですよシラー

ちなみに、脳下垂体後葉から分泌されるホルモンで覚えておきたいのがもう1つ。
オキシトシン(射乳ホルモン)です。


×(2)成長ホルモンは、
    ①脳下垂体前葉から分泌されるホルモン
    ②その名の通り、成長に関わる(例えば、骨や筋肉の成長など)


◯(3)チロキシンは、
    ①甲状腺から分泌されるホルモン
    ②身体を元気する

ちなみに、甲状腺ホルモンのチロキシン(サイロキシン)の材料はチロシンです。
甲状腺ホルモンの分泌が多い病気(甲状腺機能亢進症)は、バセドウ病です。

逆に、甲状腺ホルモンの分泌が少ない病気(甲状腺機能低下症)は、
子どもではクレチン症
大人では橋本病といいます。


×(4)アドレナリンは、
    ①副腎髄質から分泌されるホルモン
    ②イメージは、ライオンに追いかけている?!

たとえば、ライオンに追いかけられているときは、生き延びようと必死ですよね?
そんなときは、血糖値を上げて、気管を広げて(空気を一生懸命吸って、逃げないといけない)、血液凝固能を高めて(ひっかかれた時に血が止まるように)、、、などです。


×(5)コルチゾールは、
    ①副腎皮質から分泌されるホルモン
    ②ストレスに対抗する=血糖値を上げる

副腎皮質ホルモンには、
糖質コルチコイド(コルチゾール)と
ミネラルコルチコイド(アルドステロン)
があります。
(アルドステロンの働きは、遠位尿細管からのナトリウムの再吸収)

ちなみに、
クッシング症候群:副腎皮質ホルモン(特にコルチゾール)分泌が多い
アジソン病:副腎皮質ホルモン(特にコルチゾール)分泌が少ない



ちなみちなみに、ホルモンには水溶性のものと脂溶性のものがありますが、
甲状腺ホルモン・副腎皮質ホルモンは、脂溶性ホルモンです。

脂溶性ホルモンの方が少ないので、
まずはしっかりと甲状腺ホルモンと副腎皮質ホルモンが脂溶性ホルモン!
と覚えておいてくださいニコニコ


ホルモンに関しては、まずはこれを覚えてしまわないと問題を解くのに苦戦します。
次週もホルモンに関する問題を扱います。

しっかり覚えて次週確認してみましょうニコニコ