Webコンサルタントの松崎です。
これまで「表示速度の改善はユーザーへの配慮で一番大事です」というテーマで、「画像の軽量化のやり方」や「次世代画像形式WebP・AVIFのメリットと変換方法」、「過剰なモーションの見直し(JavaScript最適化)」、「Webフォントの見直し」、そして「遅延読み込みのやり方」など、ホームページの表示速度を改善するための具体的な方法をご紹介してきました。
今回は「ファイルサイズの圧縮」について詳しく解説します。
画像だけでなく、HTML、CSS、JavaScriptなどのファイルも圧縮することで、ホームページの表示速度を大幅に向上させることができます。ユーザーの待ち時間を減らし、ストレスなく閲覧できる快適なホームページを目指しましょう。
ファイル圧縮の重要性
あなたは引っ越しをする時、荷物をどうしますか?
そのまま運ぶと大変ですよね。だから、衣類は圧縮袋に入れて小さくしたり、本や食器は効率良く詰めたりします。
ホームページのファイルも同じです。
そのままのサイズで送受信すると、時間がかかりすぎます。ファイル圧縮とは、中身は同じまま、データサイズを小さくする技術のことです。
ファイル圧縮がなぜえ重要なのかというと、ホームページの表示速度に直接影響するからです。
ユーザーがページを開くと、ブラウザはサーバーから必要なファイルをすべてダウンロードします。ファイルサイズが大きいほど、この処理に時間がかかります。
スマホ環境では通信速度が不安定なことも多く、大きなファイルはユーザーを長時間待たせる原因になります。Googleの調査によると、表示に3秒以上かかるページからは40%のユーザーが離脱するとされています。つまり、ファイル圧縮はユーザーの離脱を防ぐ大切な対策なのです。
圧縮できるファイルの種類
ホームページを構成するほとんどのファイルは圧縮できます。
HTML
HTMLファイルはホームページの基本構造を定義するものです。
HTMLの圧縮では、余分な空白、改行、コメントなどを削除します。これによって見た目には影響せず、サイズだけを減らせます。
圧縮前と比べると、同じ内容でもファイルサイズが20~40%ほど小さくなることがあります。特に大規模なサイトでは、この削減効果が積み重なって大きな改善につながります。
CSS
CSSはホームページのデザインを定義するスタイルシートです。
CSSの圧縮では、HTMLと同様に余分な空白や改行、コメントを削除します。さらに、色コードの短縮(#ffffff→#fff)なども行います。
複雑なCSSファイルでは、圧縮によって元のサイズの30~50%削減できることもあります。また、不要なセレクタや重複したスタイルを削除する「最適化」も同時に行うと、さらに効果的です。
JavaScript
JavaScriptはホームページに動きや対話性を加えるスクリプト言語です。JavaScriptの圧縮(ミニファイ)では、変数名の短縮や余分なコードの削除などが行われます。
JavaScriptの圧縮は特に効果が高く、時に元のサイズの50~70%も削減できることがあります。複雑なウェブアプリケーションでは、JavaScriptファイルが多数使われることも多いため、圧縮の恩恵が大きいです。
画像
画像の圧縮については「画像の軽量化のやり方https://ameblo.jp/mamaru14/entry-12900811522.html」で詳しく解説しましたが、おさらいしておきます。JPEGやPNGなどの画像は、適切なツールを使って目に見える品質をほとんど落とさずに圧縮できます。また、WebPなどの次世代フォーマットを使うともっと小さくできます。
その他のファイル
フォント、動画、PDFなども圧縮対象です。
特に動画は容量が大きいため、適切な圧縮が重要です。YouTubeなどの外部サービスを使うのも一つの方法です。
HTTPレベルの圧縮(Gzip/Brotli)
ここまで紹介した圧縮は「ファイルの内容を変える」タイプの圧縮でした。
以下の方法は、HTTPレベルの圧縮(送信時だけ圧縮する)方式です。
Gzip圧縮とは
Gzipはサーバーからブラウザへファイルを送信する際に、一時的に圧縮して転送する技術です。ブラウザ側で自動的に解凍されるので、ユーザーは通常通りページを閲覧できます。
Gzip圧縮を使うと、テキストベースのファイル(HTML、CSS、JavaScript)は元のサイズの約70〜80%も圧縮できることがあります。例えば、100KBのJavaScriptファイルが20〜30KBまで圧縮されることも珍しくありません。
Brotli圧縮とは
Brotliは比較的新しい圧縮アルゴリズムで、Gzipよりもさらに高い圧縮率を実現します。最大で20〜30%ほど、Gzipより小さくできる場合があります。主要なブラウザはすべてBrotliをサポートしているので、積極的に採用する価値があります。
ファイル圧縮の効果測定
ファイル圧縮を実装したら、その効果を測定しましょう。
PageSpeed Insight
Googleが提供する無料ツールで、スマホとデスクトップの両方でページの表示速度を評価します。圧縮されていないファイルがあると、「テキストの圧縮」や「画像の最適化」などの項目で指摘されます。
https://pagespeed.web.dev/にアクセスして、分析したいURLを入力するだけで使えます。
GTmetrix
より詳細な分析が可能なツールです。ページの読み込み時間、全体のサイズ、リクエスト数などを計測できます。また、圧縮に関する改善点も示してくれます。
https://gtmetrix.com/ で無料で利用できます。
ブラウザのデベロッパーツール
Google ChromeやFirefoxなどのブラウザに搭載されているデベロッパーツールも役立ちます。「Network」タブを開いて、ファイルサイズや転送サイズを確認できます。
Chromeの場合は、F12キーを押すか、右クリックして「検証」を選ぶとデベロッパーツールが開きます。
圧縮の注意点
ファイル圧縮は効果的ですが、いくつか注意すべき点があります。
開発環境と本番環境の使い分け
圧縮したファイルは可読性が低いため、開発時には非圧縮版、公開時には圧縮版を使うのが一般的です。このワークフローを確立しておくと効率的に作業できます。
バージョン管理の工夫
GitHubなどのバージョン管理システムでは、基本的に非圧縮版を管理します。圧縮は公開直前に行うか、CIツール(継続的インテグレーションツール)で自動化するのが一般的です。
デバッグの難しさ
圧縮されたJavaScriptはデバッグが難しくなります。
エラーが発生した場合、ソースマップ(元のコードとの対応関係を示すファイル)があると役立ちます。多くの圧縮ツールはソースマップの生成に対応しています。
過度な圧縮による問題
特にJavaScriptの圧縮では、過度な最適化によって機能が壊れることがあります。圧縮後は必ず動作確認をしましょう。
ファイル圧縮チェックリスト
ファイル圧縮を実施する際のチェックリストをまとめておきます。
- [ ] HTMLファイルの圧縮
- [ ] CSSファイルの圧縮と結合
- [ ] JavaScriptファイルの圧縮と結合
- [ ] 画像ファイルの最適化
- [ ] Webフォントの最適化
- [ ] サーバーでのGzip/Brotli圧縮の有効化
- [ ] PageSpeed Insightsでの効果確認
- [ ] ブラウザでの動作確認
- [ ] スマホ環境での表示速度確認
これらの項目を一つずつ対応していくことで、ホームページの表示速度を着実に改善できます。
ユーザーを待たせないための心遣い
ファイル圧縮も「ユーザーを待たせない」という心遣いです。
私たちがレストランで料理を注文したとき、長時間待たされると不満を感じますよね。ホームページも同じです。ユーザーは素早く情報を得たいと思っています。特に初めて訪れるユーザーの忍耐力は限られています。
表示速度の改善は、ユーザーに優しい親切なWebサイトにするための取り組みの中でも重要な要素です。「見えないところでの配慮」がユーザー満足度を高め、結果的にビジネスの成功にもつながります。
ファイル圧縮はユーザーに対する「おもてなしの心」と言えるでしょう。待ち時間を減らすことで、より良いユーザー体験を提供できます。
圧縮でサクサク動くホームページへ
ファイル圧縮は、ホームページの表示速度を大幅に向上させる効果的な方法です。HTML、CSS、JavaScript、画像など、ほぼすべてのファイルは圧縮できます。
圧縮の方法も様々で、オンラインツール、自動化ツール、WordPressプラグインなど、技術レベルに応じて圧縮方法を選択できます。さらに、サーバーレベルで行うGzip/Brotli圧縮を併用すると、もっと高い効果が期待できます。
きちんと圧縮を行うと、ページの読み込み時間短縮、ユーザー満足度向上、検索エンジンでの評価アップなど、様々にメリットが出てきますので、是非あなたのホームページでも、ファイル圧縮を実施して、ユーザーへの配慮を行ってみてください。
小さな改善の積み重ねが、ユーザーにとっては大きな違いとなります。
ホームページの表示速度が遅くてお悩みでしたら、Webコンサルティングの初期段階でページ表示速度を徹底して改善する当社サービスでお手伝いできます。
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