Webコンサルタントの松崎です。

 

ここまでページ表示スピードの改善について、画像を最適化する具体的なやり方を、「画像の軽量化のやり方」や「次世代画像形式で画像軽量化」で見てきました。

 

今回は、画像以外に表示速度を大きく低下させる原因の一つの「過剰すぎるモーション(動き)の改善」について、具体的な対処法としてJavaScript最適化の方法を説明します。

 

 

 

オフィスでスマホを見る女性

 

見た目と使いやすさのバランスをどう取るべきか、見ていきます。

見た目優先でユーザーの使いやすさが犠牲になっている

最近のホームページ制作は、「見た目の美しさ」や「派手さ」が優先され、「ユーザーの使いやすさ」が二の次になっています。

スクロールするとフワッと浮かび上がる要素、ゆっくり回転するアイコン、マウスを動かすと追従する背景...など、ユーザーが望んでもいない動きが過剰に取り入れられています。

 

多くのホームページ制作会社が「見栄えがキレイ」「モダンなデザイン」を過度に重視し、「ページの表示速度」や「操作のしやすさ」などのユーザーの使いやすさに配慮していない現状です。制作会社の実績ページに掲載される事例は見た目が派手なものが多く、それだけが「良いホームページ」の基準になっているように感じます。

 

でも、実際のユーザーは華やかなアニメーションよりも「欲しい情報にスムーズにアクセスできる」「ストレスなくサクサク見ていける」ホームページを無意識に選んでいます。過剰なモーションは、以下のような様々な問題を引き起こします。

  • ページの読み込み時間が長くなる
  • スクロールがスムーズに動かない
  • ユーザーが使いにくい
  • 古いデバイスでは正常に動作しない
  • スマホバッテリーの消費が激しくなる
  • データ通信量が増える

こうした状況は、ユーザーに「我慢」させています

そして、我慢できないユーザーは「戻る」ボタンを押して、競合他社のホームページへと行ってしまいます。

動きと速度のバランスを考える

「でも、動きがないとつまらないホームページになってしまう...」

 

そう思われるかもしれません。

確かに、適切な動きはユーザーの使いやすさを向上させるケースもあります。

  • ボタンをクリックした時の反応
  • メニューの開閉時のスムーズな動き
  • 画像ギャラリーのスライド機能
  • フォームの入力エラーの表示

これらは使いやすさの面から考えると必要な動きと言えます。

 

問題なのは「必要な動き」と「不要な動き」の区別がついていないケースです。

必要な動きと不要な動きの見分け方

では、どのようにして必要な動きと不要な動きを見分ければよいのか。

いくつかのチェックポイントを紹介します。

 

【必要な動き】

  • ユーザーの操作をサポートしている
  • 情報の理解を助けている
  • 控えめで目的がはっきりしている
  • 繰り返し見ても邪魔に感じない

【不要な動き】

  • 単に華美に見せるためだけのもの
  • コンテンツの理解を妨げる
  • 過剰で派手すぎる
  • 繰り返し見るとうんざりする
  • スクロール速度に追いつかない

例えば、ページを開いた瞬間に大きく動くヒーローイメージは印象的で良いです。でも、そのために5秒も待たされるなら、ユーザーにとっても、集客でもマイナスと言えます。

JavaScriptを最適化する具体的な方法

具体的にどのようにしてJavaScriptを最適化し、不要なモーションを見直せばよいのか。

1. 現状を把握する

まずは現在のホームページがどれだけのJavaScriptを使用しているか、どんなモーションが使われているかを確認しましょう。

 

【簡単なチェック方法】

こういったツールを使うと、ホームページが読み込んでいるJavaScriptファイルの数やサイズ、実行にかかる時間などが確認できます。

 

特にチェックしたいポイントは「レンダリングをブロックするリソース」や「未使用のJavaScript」といった項目です。これは表示速度に大きく影響します。

2. 不要なJavaScriptを特定する

次に、本当に必要なJavaScriptと不要なものを見分けます。

  • 使っていないプラグインやライブラリ
  • 複数のアニメーションライブラリ(JQueryとGSAPを併用)
  • すべてのページで使っていない機能のためのコード
  • 画面に表示されない部分の過剰なアニメーション
  • 古いバージョンのjQuery

古いバージョンのjQueryは要注意です。

jQueryは2006年に登場したライブラリで、当時は革新的でしたが、現在では多くの機能がモダンJavaScriptで直接サポートされています。古いjQueryを使い続けると、様々なリスクが出てきます。

  • セキュリティ上の脆弱性
  • 新しいブラウザでの互換性の問題
  • 不必要に大きなファイルサイズ
  • 他のライブラリとの競合によるエラー

また、かつては定番だったSNSシェアボタンも、今や不要なケースが増えています。

現代のスマートフォンには標準で共有機能が搭載されており、特にシェアボタン用のプラグインがなくても、ユーザーは簡単にコンテンツを共有できます。それなのに、わざわざ読み込みをすごく遅くするSNSボタンプラグインを読み込んでいるホームページが多いのはとても残念です。

3. 必要なJavaScriptを最適化する

完全に不要なJavaScriptを削除した後は、必要なJavaScriptも最適化しましょう。

 

【JavaScriptの最適化方法】

  • コードの軽量化(ミニファイ)
  • 複数のJavaScriptファイルの統合
  • 遅延読み込み(Lazy Loading)の導入
  • 非同期読み込み(async/defer属性の活用)

特に効果的な最適化は「遅延読み込み」です。

これは、ページの初期表示に必要ないJavaScriptを後回しにして、まず重要なコンテンツを表示する方法です。例えば、ページの下部にあるアニメーションは、ユーザーがスクロールしてその部分が見えるようになってから読み込むようにします。

4. CSSアニメーションへの移行を検討する

モーションの中には、重いJavaScriptを使わなくても、CSSだけで実現できるものがあります。

CSSアニメーションはJavaScriptアニメーションに比べて軽量で、パフォーマンスへの影響が少ないことが多いです。

 

【CSSで代替可能な一般的なアニメーション】

  • フェードイン/フェードアウト
  • スライドイン
  • 色の変化
  • 拡大/縮小
  • 回転

例えば、マウスホバー時のボタンの色変化や、シンプルなスライドインなどは、JavaScriptを使わずにCSSだけで実装できます。

5. 制作会社に依頼する際のポイント

ホームページ制作会社に依頼する場合、以下のポイントを明確に伝えることが大切です。

プロと言っても、正しく最適化してくれるとは限りません。

  • 表示速度を重視することを最初に伝える
  • 「見た目よりも使いやすさを優先してほしい」と明確に指示する
  • PageSpeed Insightsで80点以上を目指すよう依頼する
  • 不要なアニメーションは避けるよう指示する
  • 完成後に表示速度の検証を行うことを約束してもらう

見栄えの良さだけを売りにしている制作会社は、ユーザーの使いやすさより派手なデザイン、流行りの見せ方を優先します。契約前にこれまでの制作実績のページ表示速度をチェックするのも良い方法です。

6. 効果を測定し、調整する

最適化を行った後は、必ず効果を測定しましょう。

PageSpeed Insights(https://pagespeed.web.dev/)などのツールを使って、改善前と改善後のスコアやロード時間を比較します。

 

また、実際のユーザーの反応も確認することが大切です。表示速度が速くなって使いやすくなったという良い反応があれば成功ですが、「あの動きがなくなって残念」といった声があれば、その部分は復活させることも検討します。最適化はユーザー満足度を上げるためのものですから、バランスが重要です。

JavaScript最適化時の注意点

JavaScriptの最適化を行う際には、いくつか注意ポイントがあります。

ブラウザの互換性に注意

JavaScriptを変更する際は、様々なブラウザで正常に動作するか確認しましょう。特に、IE(Internet Explorer)のような古いブラウザを使っているユーザーがまだ多い業種・業界の場合は特に注意が必要です。スマホでの確認を忘れずに

最適化した効果はスマホ環境で顕著にあらわれます。なので、PC環境だけでなく、必ずスマートフォンでもテストを行いましょう。

段階的に変更を加える

一度にすべてのJavaScriptを変更するのではなく、影響の少ない部分から段階的に変更していくようにしましょう。そうすることで、問題が発生した場合に原因を特定しやすくなります。

機能と見た目のバランスを保つ

最適化のために機能や見た目を犠牲にしすぎないよう注意しましょう。

例えば、ブランドイメージを強く印象づけるキービジュアルのアニメーションは残し、あまり目立たない部分のアニメーションを削減するといった判断が必要です。

不要なモーション見直しのまとめ

JavaScriptと不要なモーションの見直しについて、ポイントをまとめます。

  • 現状を把握し、問題点を明確にする
  • 必要な動きと不要な動きを見分ける
  • 不要なJavaScriptを削除する
  • 必要なJavaScriptは最適化する
  • 可能な限りCSSアニメーションに移行する
  • 効果を測定し、継続的に改善する

こうした取り組みにより、見た目の訴求力を損なうことなく、表示速度とユーザーの使いやすさを大幅に改善することができます。

 

当社が提供しているホームページの改善でJavaScript最適化も行うWebコンサルティングでは、見た目の美しさと使いやすさの両立にこだわったホームページ制作と改善を行なっています。

ユーザーファーストのホームページ作りを

表示速度の改善やJavaScriptの最適化は、テクニカルな取り組みのように感じるかもしれませんが、本当の目的は「ユーザーのことを考える」ことです。

 

派手な動きや流行りの演出は確かに魅力的ですが、それがユーザーを待たせたり、操作をしづらくしたりするなら、本末転倒です。初めて訪れるユーザーにとって、表示速度は「このサイトを使い続けるかどうか」がを判断する重要な要素になります。

 

ホームページでのユーザーへの親切と優しさがSEOの本質であることは以前にもお伝えしました。不要なモーションの見直しも、そうした「親切」の一つとして捉えてください。

 

「かっこいいデザイン」よりも「使いやすさ」をユーザーのことを考えて優先する。そうすることで、ユーザーの信頼を得て、長期的な成果につながっていくはずです。

表示速度と見た目のバランスを取る

JavaScriptの最適化と不要なモーションの見直しは、ホームページの表示速度を向上させるとても効果的な方法です。適切な動きは残しつつ、過剰な演出を削除することで、見た目の魅力と使いやすさのバランスを取ることができます。

 

重要なポイントは「本当にユーザーにとって必要な動きはどれか」を見極めることです。

単なる装飾のための動きだったら、思い切って削減することを検討しましょう。また、JavaScriptで実装している動きの中には、より軽量なCSSに置き換えられるものも多くあります。制作会社にCSSでの実装を依頼しましょう。

 

表示速度の改善は、直接的にユーザーの使いやすさの向上をSEOでの評価向上につながります。「見た目重視」から「ユーザー重視」へと発想を転換し、本当の意味で価値あるホームページに改善していきましょう。

 

ホームページの表示速度が遅くてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

「速くて見やすい」ユーザーファーストのホームページづくりを進めていきましょう。

 

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