Sは今まではどちらかと言うと
あまり子供好きではなかったと思う
たぶん!
そのSが 我が子はやはり可愛いんだ
と思ったら 嬉しくて
そんな二人を見てるとよけい
早くTちゃんが良くなる事を願った
ひなのはママがそんな事態になっている事等
知るはずもなくスヤスヤ気持ちよさそうに
Sの腕の中で眠っていた
その姿は愛らしく小さい体で一生懸命
生きようとしている
この世に生を受け まだ5日目
昨夜までママの胸に抱かれ
おっぱいを飲んでいた筈の
ひなのを見てまた泣けて来る
たった一人 広い新生児室で
ミルクをもらっているんだと
思うと ひなのが可哀相で
Tちゃんも可哀相 Sも可哀相
早くTちゃんが良くなって
可愛い可愛い愛娘を
思いっきり抱いてあげてほしい
Tちゃんにも抱かせてあげたい
と思っていた
その後
そんな願いも 一瞬で
無残に壊されてしまった
Tちゃんは良くなる所か
症状が悪くなっていった
私とSの見守る中
突然多さんの先生方や
看護師さんたちが駆けつけて来た
明らかにみんな慌てている
また別の科の先生までも駆けつけて来た
私とSは何が起きたのかわからず
ただただビックリして
口を利くのさえ忘れて
呆然と見ていた
先生方の邪魔にならない様に
部屋の隅に立ち尽くすだけだった
あまりにも壮絶な状況に
頭の中は真っ白になっていた・・・
