こんにちは うがいまさみです。
私が地元の短大生だった頃
女子校にはちょっと異質な先生がいました。
初老のその男性講師は
なんでも、高校の数学の先生を退職した後、
うちの学校に来て、学部長をしていたそうです。
その仕事を辞めても、
まだ非常勤として働いており、
私が取った授業「東西文化論」の先生でした。
テキストだけは、まだ手元にあります。
日本文化に関する古典「菊と刀」を
教えてくれたのも、この先生でした。
見た目は、非常にとっつきにくそうな
先生でした。
年をとっても、気迫はすごくて
一度、授業中におしゃべりしていた学生を
一喝して追い出しました。
(やんちゃな男子が多かった高校でも
きっと恐れられていたに違いない)
話す内容も独特で
「大学の勉強は、
カルチャースクールではない」
が口癖でした。
(好きな分野だけ切り取って学ぶのではなく、
体系的に学んでいきなさい、という意味でした)
でも、なぜか私は
この先生と話してみたい
と思ったんです。
2年間出席した授業は難しかったけど
毎回自分の頭で必死に考えて、
授業中に指名されても
何かは答えられるようにしていました。
当時のテキストには、
びっしり書き込み…
(↑思い出した!
神道を英語で勉強していたのね…)
そのおかげで、先生には
私の顔と名前を憶えてもらい
私の疑問を授業で取り上げて、
解説してくれたりしてくれました。
それなのに。
短大2年の冬休み
先生から、
「わが家で今度、
クリスマスパーティーをするんだ。
いろんな大学の学生も来る。
良かったら、うちに来ないか?」
と誘ってくれたんです。
今なら
「喜んでーーーーっ!」
と、出かけていくと思うのですが
当時は、
周りの目が気になったんですよね。
女子短大生がクリスマスに、
友達や彼氏とではなく
大学の先生の家に遊びに行くなんて
ちょっと・・・ヘンじゃない??
(今でもそうだよね!)
「先生の家のクリスマス会に行くなんて、
友達に、笑われない?」
「親にはなんて説明して出かける?」
「バイト、休めるかな?」
・
・
・
・
結局、お断りしてしまいました。
あの先生は、
自分の頭で考える大切さや
それをアウトプットする機会を
くれた先生でした。
もしも、あのクリスマス会に出ていたら
先生からどんな話を聞けたのだろう?
私はどんなことを考えていたのか?
どんな人と交流したのか?
どんな話ができたのか?
私は暗記やテストから、一歩進んだ
「学び」を逃してしまいました。
最近、自分の頭で考えたことを
アウトプットする機会は増えています。
私の理想は、ヤマザキマリさんかな。
彼女みたいに、
インプットしたものを自分の頭で考えて、
自分の言葉でアウトプットが
できるようになりたいな。
参加しているSNSを見ながら
自分で考える力と
言葉の足らなさに
ふがいなさを感じている
今日この頃です。
それでは、また。



