紅葉の湖国へ。 | ママゲリア聖子の大阪ロマンチック

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北大阪在住、食いしん坊で呑んべえのなかよし夫婦のいろいろを記録しておきたいと思います。こんなに楽しい毎日、本当に感謝しています。

長いこと苦しんだ喉の風邪がようやく快方に向かい、家族で琵琶湖の東側に買い物ツアーに出かけることになった晴れた休日。
「あんまり喋るな」
と、言い含められて出発しました。

次男に運転を交代してもらい、ワイナリーと酒屋さんと、食事の時も飲めるつもりで出かけた夫でしたが、次男のコンタクトレンズの調子がよくなくて、結局一日中ハンドルを握ることに。


紅葉シーズンの行楽客の人出のせいか、高速道路は渋滞しておりました。
滋賀県に入り、北へ向かうにつれて、色づいた山々の鮮やかさが増して行きます。

彦根で高速道路を降りて、湖岸を走ろうとしたら、彦根城築城410年を記念したお祭りが開催されているらしく、地道もさらに混んでいました。
紅葉狩りにはベストなタイミングとお天気ですものね。

最初の目的地は、長浜です。
我が家で愛用している「油甚」の胡麻油を求めて。こくのある濃い色のタイプと、さらりとした太白タイプの2本を手に入れ、商店街を散策します。

油甚さんのならびにある曳山会館では、見事な曳き山が倉庫から出されて公開されていました。

夫の大好物の鮒ずしも忘れずに。

昼ごはんは、私が好物の近江ちゃんぽんを。
滋賀県に来る度に食べている気がしますが、今回は彦根にある近江ちゃんぽんの発祥の店というところでいただきました。

王道の、野菜がたっぷり入って、優しいさっぱり味のスープです。


次に訪ねたのは、紅葉の名所、湖東三山の近くにある、こちらも紅葉が見頃で賑わう永源寺。
参道から、少し外れた隠れたところに、永源寺名物の蒟蒻を作る小さなお店があり、たくさんの観光客が押し寄せていました。

そして、ひなびた山里に昔の往来の風情が残る街道筋の「大桝屋」という酒屋さんへ。
この前ここで滋賀の銘酒を選んでいたとき、素敵な女将さんとお話がはずんで、Facebookでお友達になり、お互いの投稿をチェックしあうご縁が繋がりました。
奥様が北摂のご出身で、共通に知る場所がいろいろあるのもわかって、なので、今回お訪ねするのをとても楽しみにしていたのです。

折しも徐々に新酒が発売される時期。
トロリピチピチシュワシュワの活性濁りの数々をすすめてくださいました。他にも気になるお酒がズラリ。
奥様のお陰で、楽しくお酒が選べて、嬉しい時間でした。ありがとうございました。


お次は、大桝屋さんからすぐ近くの日登美ワイナリーです。
こちらの濁りワインが我が家のメインのワインで、ストックがなくなりそうになる度に新作を買いに行っています。

季節ごとにいろんな種類のワインが発売されるので、一年中いつ行っても新しい出会いがあり、次の年には、同じ名前のワインも、葡萄の作柄や製法の工夫などで、前年とは違う個性を持つものが売り出され、ついつい通ってしまいます。

ショップのカウンターのスタッフさんが、顔ばかりか好みや以前買ったものまで覚えてくださっていて、今回もワイン作りも担っている若いスタッフ と楽しくお話ししながらいろいろ試飲させてもらって、4本を選びました。

そして、ワイナリーの見学もさせてもらいました。作る方の説明を伺うと、飲むときにそのこだわりがくっきり伝わってきて、ますます味わい深くなります。

夕日に映える蔦の美しい場所で、もう何日も寝るときさえはずすことのないマスクをずらして息子とパチリ。

夫も私もワイン色のニットで。
もっと寒くなると聞いていたので、帽子やストールや手袋も用意していましたが、それほど冷え込んではいませんでした。


近江八幡の和菓子のたねやさん、バウムクーヘンが有名な洋菓子のクラブハリエの姉妹店が、八日市にもあり、今回初めて立ち寄りました。
八日市の市役所や警察署等が並ぶ官庁街にあるにも関わらず、鬱蒼とした背の高い林の中に、ぽつんと佇むロマンチックな建物のお菓子屋さん「八日市の杜」です。


広い店内でひときわ目を引くのは、暖色のグラデーションが美しいこの椅子です。

同じ系列の「ラ・コリーナ近江八幡」や、「日牟禮ヴィレッジ」は、いつ行っても観光客で溢れて混雑していますが、こちらは落ち着けて、穴場です。

夫はチョコレートのバウムクーヘンの一皿の生クリームを抜いてサービスしてもらいました。
ピスタチオのムースと、ヘーゼルナッツの素朴なケーキ。

ショップのコーナーには、和洋のお菓子がふんだんに揃っていて、充実したお買い物もできます。




晩ごはん。

滋賀県にいるのですから、近江牛食べて帰ろう、ということになり、あわてて検索した、通り道にある地元の庶民的焼き肉屋さんへ。

レバーもホルモンも美味しいなぁ。


1日ドライバー役で、アルコール抜きだった夫は、帰宅して早速、本日ゲットした酒と肴でゴキゲンタイム。

八日市の大治郎です。
何年か前に、酒蔵巡りにはまり始めた初期の頃、蔵を訪ねて購入した一本の印象は、「森光子みたいなキャラクターの酒」。
当時、試飲担当の私は、夫に酒の味の個性を伝えるのに、人名にたとえる珍妙な方法を使っておりました。
ピチピチフレッシュな「綾瀬はるか」。
極めて上等な大吟醸は「吉永小百合」。
ビリビリ辛口の「沢尻エリカ」。

そのうちの「森光子」ですから。

ところが、今回大桝屋の奥様にすすめられた、大治郎の中でも滋賀の吟吹雪という酒米で醸した「よびみず」は、むしろフルーティーで甘さを持つはつらつとしたお嬢さんのような酒。ラベルの文字の豪快さからは予想出来ない美人でした。

長浜で買った鮒ずしと、輪島の朝市のお土産の干したイカとでご満悦でした。

時々しゃべってはたしなめられながらも、紅葉の錦を味わうことのできた一日でした。