春のお江戸へ~♪谷根千・上野、道明。 | ママゲリア聖子の大阪ロマンチック

ママゲリア聖子の大阪ロマンチック

北大阪在住、食いしん坊で呑んべえのなかよし夫婦のいろいろを記録しておきたいと思います。こんなに楽しい毎日、本当に感謝しています。

春旅二日目。

盛りだくさんの東京見物のスタートです。
横浜関内のホテルを朝早く出発し、東京駅へ。

新橋駅のSLだわ!
車窓の景色が嬉しくて、テンション上がります。

煉瓦建築の東京駅は、なんと美しい建物でしょうか?

全景の見られる通りの反対側へも渡って、惚れ惚れと眺めます。


左右のドームの内側の装飾もロマンチック。


さぁ、そして、キラキラと春の日射しの降り注ぐ朝、皇居の前にも行ってみました。
二重橋は、記念の写真を撮るスポットだと、かの島倉千代子先生も歌っておられます。
おっかさん、写真撮ります。


長男たちとの約束の時間まで、まだ少しあるから、日本橋まで歩いて行ってみましょう。
「お江戸日本橋ななつだち~♪はつのぼり~♪行列揃えてアレワイサノサ」です。

五街道の起点ですから。
街道歩きの大好きな私たちとしては外せません。



待ち合わせは午前10時、日暮里駅です。
まずはここから、歩いて谷根千を散策する予定なんです。

おはよう♪昨夜は中華料理美味しかったね!

谷中の坂道を登ります。
ここ数日、気温が低かったので、なかなか桜の開花が進みません。ソメイヨシノはまだ数輪しか咲いていませんね。
だけど、このお寺の垂れ桜はとてもきれいです。

本行寺。
墓地の傍らに聳える樹木、思わず木の足元まで行って見上げました。どうやら俳人の小林一茶ゆかりの寺らしく、
「陽炎や  道灌どのの物見塚     一茶」
と記された句碑がありました。

確かにこの辺り、標高が高い丘ですね。昔は江戸城まで、遮るものがなく見遥かすことができたのでしょう。

谷中銀座の商店街は、ちょこちょこ食べ歩きしたくなるおやつの店もいろいろあります。

そして、ここは東京芸大の設立に関わり、日本美術院を創設した、日本近代美術の祖、かの岡倉天心の記念公園です。
六角堂の中には、いくぶん不機嫌そうな岡倉天心像が安置されていましたわよ。

あてどなく、下町台東区の昭和の香りが漂う谷根千(谷中・根津・千駄木)エリアを、歩きます。

そして、上野に向かって坂を下っている最中、見つけたのは「愛玉子」の看板です。
オーギョーチと読みます。店構えのあまりの古くささに素通りできず…。
私たち家族は、好奇心を羅針盤にさ迷うこんな旅は慣れっこですが、リカちゃん、調子を合わせてくれてありがとう♪

オーギョーチという果実の種を乾燥させたものが原料の、寒天みたいな台湾のおやつです。

この場所で、80年以上も商売なさっているのだそうです。台湾のご出身ではなく、台湾総統府の役人から伝来された味とか。戦争中のみ、材料が手に入らなくて店を畳んだのだそうです。
私はクリームアンミツアレンジでいただきました。なかなかにふんだんに盛ってあり、満腹に。


なんだか人がいっぱいで賑やかなエリアに入って来ましたよ。上野公園界隈です。

あ、かつて憧れていた、我が国美術教育の殿堂にもごあいさつ。なんの縁もゆかりもないですけどね。

動物園の前の行列に驚き、まだ一分咲きにもなっていない桜の木の下のお花見客の多さに驚き、不忍池の回りの屋台の賑わいにもびっくり。本当に人が溢れかえっていて。

私、この近くで行ってみたい店があるんです。

「有職組紐司  道明」です。

着物好き女子なら憧れの帯締めの名店です。
格式高そうな老舗だけれど、入ってみていいかしら?

さすが本店だけあって、この品揃えにたじたじ。

「拝見させていただくだけでもいいですか?
いつか、自分のものになる日が来るといいんだけど。」
というお客さんにも、とても親切で丁寧に対応してくださいます。

ああ、これ素敵。これもこれも。

で、気がつくと、お買い物してしまっていました。

このおびただしい帯締めの海の中から、どうしても欲しい一本が、心をとらえて離れなくなってしまい…。

もう、嬉しくて嬉しくて、早くおうちに帰ってコーディネートを妄想したい。
着てみたい。
この帯締めに合う帯や着物を、この先揃えて行きたい。

一本の帯締めを包む心遣いにも感激しました。台紙に留めるのにも、絹糸を巻いて結わい付けて、ちょきんと握りばさみで切って、箱に納め、熨斗をかけてくださるんです。

思いがけず、今回の旅は、宝物を手に入れる旅となりました。

さて、ここから私たちは、地下鉄銀座線で浅草へと移動いたします。