「日の名残り」(監督ジェームズ・アイヴォリー 134分)
話の内容は、お互いに惹かれ合っているが、職務に忠実で別れる、執事とメイド頭の恋
最初のオークションのシーンが印象に残った
狐狩りの為に、猟犬を何頭も侍らせて、馬に乗って走る人達のシーンが、シーン的に良かった
スティーヴンスの父親の副執事が、年の為にヘンな事をやり出したり、給仕する時に転んでお盆の上の飲み物食い物をぶちまける、演出が印象に残った。主人に言われて父親に大事な事はやらせずに、雑用をやらせるスティーヴンスも印象に残った
スティーヴンスが気になって、窓や鍵穴からケントンを見てるという演出が印象に残った
主人の読む新聞をスティーヴンスがアイロンがけするというのが印象に残った(主人の為に執事はそこまでやるのかとボクは感じた)
父親が亡くなっても執事の仕事優先で、晩餐会の手配をするスティーヴンスが印象に残った
主人が名前をつけた若者に、SEXの事を話すのを主人から頼まれたスティーヴンスが、遠回しな言い方でSEXの事を話したら、若者は理解できなかったという演出がコミカルだった
主人のイギリス貴族の善良さにつけこんで、ナチスがとりいって、主人のイギリス貴族が、良い人なんだけれど、段々ナチス思想に染まっていくというストーリーが、とても良かった
自分の意見は、いくらバカにされても、主人や主人の客の前では言わないスティーヴンスが印象に残った
ケントンが、主人のナチス親和的で、ユダヤ人のメイドを辞めさせたのを批判した時に、「でも今の自分の大事な仕事を失いたくないから、自分の主張は取り下げる。私の主義主張なんてそんなもんよ」みたいなセリフを言うのが印象に残った
車がガス欠で止まった場所の、夕陽の海のシーンが、シーン的に良かった
スティーヴンスが目をかけてる部下とケントンが育てた若いメイドが、結婚する為仕事を辞めるというエピソードが印象に残った。そのスティーヴンスの若い部下が、「ケントンがスティーヴンスの部屋に花を飾るのは気があるからだろう」というセリフで、鈍感なボクははじめてケントンのスティーヴンスへの気持ちにはっきり気づけた
スティーヴンスが、ケントンへの好きな気持ちを閉じ込めて、仕事の話をする、のが切なかった。20年後、スティーヴンスがようやくケントンを迎え入れようとしたら、ケントンに孫が出来て、孫との触れ合いの為、メイド頭として再び働くのを断られる、というのも切なかった
レストランでの客達のダンスシーンや、桟橋でライトがつくシーンはシーン的に良かった
最後の、邸の中に入って来た鳩を、新しい主人が窓から逃がして、その鳩の目線での遠景ショットで終わるラストは、「スティーヴンスが囚われている全身全霊をかけているお邸が、いかにちっぽけで、もっと大きく心を広げて人生を楽しもう」みたいな感じを、鳩がスティーヴンスに教えているみたいな感じがボクはして、印象に残った
全般的に
仕事があるので、好きな気持ちを閉じ込めるスティーヴンスの「大人の恋」は切なかったし、イギリス貴族の主人が人の良さをナチスにつけこまれるストーリーもとても良かった
シーンも重厚なシーンが多く、「大人の恋愛」を更に感慨深く魅せ、シーン的にも観ていて楽しかった
お互い惹かれ合っていても別れてしまう「大人の恋愛」が切ない、恋愛経験が少ないお子ちゃまのボクにもその切なさが深く感じられた大人の恋愛映画


