「トパーズ」(監督アルフレッド・ヒッチコック 125分)
話の内容は、アメリカ寄りのフランス人スパイの活躍
オープニングのソ連の軍事パレードシーンが印象に残った
ソ連のKGBのお偉いさんを尾行するシーンが印象に残った。バスが止まって尾行者達が行手を塞がれたり、KGBのお偉いさんの娘がわざと工芸品落として壊したり、娘が急いで車に乗って逃げようとした時に自転車にぶつかって倒れたりするのが印象に残った
ソ連のKGBのお偉いさんがアメリカに亡命する為飛行機で高飛びする時の、朝焼けの暗がりの中の飛行機の離陸シーンが印象に残った
主人公のデヴローが手先の花屋の黒人を使って、キューバのリコから機密文書を盗むというのが楽しかった。最初にデヴローと手先の花屋の黒人が、機密文書を奪う段取りを話し合うシーンを、サイレントで身振り手振りだけで表す演出と手先の黒人とリコの秘書のウリベがやり取りするシーンもホテルのフロントでやり取りしている2人の身振り手振りだけ撮りセリフは無しの撮り口演出が、ボク的にとても良かった。記者に化けた手先の黒人がリコにインタビューする時に、黒人差別しますか?と聞いたらリコがキューバは共産主義なので人種差別はしないと言うのも良かった。手先の黒人が窓から逃げて、1階の店屋の天井の布に落ちてワンクッション入って地面に落ちるシーンは、ジャッキー・チェンの「プロジェクトA」を思い起こした。リコが逃げる黒人を窓越しに発砲して射殺しようとするシーンも良かった。黒人が逃げるドサクサにまぎれて主人のデヴローにあたって2人とも倒れ込んだ時に、黒人がデヴローに機密文書の文面を撮ったカメラを渡しているというのも楽しかった
ファニータの手下の夫婦が、港で隠し撮りしてるのを軍人達に見つかって発砲され、軍人達がジープで夫婦を追ってる時に、車が故障して止まってるフリをしていた夫婦に行き合い、軍人が近づいたら妻の方が撃たれていて手から血を流してるのを見て、この夫婦が隠し撮りしていた夫婦と気づく演出と、軍人達が車で夫婦を連行した後、馬に乗ったファニータの手下がやって来て、夫婦が手すりの鉄棒の中に隠したカメラを取り出して持って行く、演出・撮り口が楽しかった
夫婦をリコが拷問して、反政府組織の長がファニータだと口を割らせるシーン・演出が印象に残った
リコがファニータを射殺し、ファニータの紫色のドレスのスカートが広がりながら倒れて死ぬシーンがシーン的に良かった
KGBのお偉いさんが、トパーズとはソ連に情報を流しているフランスの高官達の組織だと言い、デヴローがトパーズの黒幕は誰か?探し出す、2段構成が楽しかった。デヴローがKGBのお偉いさんに聞いたフランスの高官が出席する食事会でトパーズの話をする。その高官がトパーズの黒幕のミシェル・ピコリの家に相談に行くのを、ミシェル・ピコリと不倫しているデヴローの妻が見る。デヴローが娘婿の記者に、その高官の所に取材に行かせる。その高官は殺され、娘婿の記者も殺されそうになるがナントカ逃げ出し、娘婿が描いた高官の顔の絵を見て、不倫現場でその高官に会っていたデヴローの奥さんはミシェル・ピコリが黒幕と勘づき様子がおかしくなり、娘婿の記者が黒幕の電話番号を知る事が出来たので言ったら、奥さんがそれはミシェル・ピコリの家の電話番号よと告白する演出。が楽しかった。又高官の家に駆けつけたデヴローと娘が、階段を上り下りする時の俯瞰撮影も印象に残った
ミシェル・ピコリがトパーズの黒幕と分かり、米仏の高官会議が行われた時に、会議室で何やら話し合っている身振り手振りだけでセリフ無しのシーンを撮り、最後にアメリカの高官の1人がミシェル・ピコリに退室してもらうように言う演出・撮り口が良かった
最後ミシェル・ピコリの家の中から銃声が聞こえ、ミシェル・ピコリが拳銃自殺して終わるラストも良かった
キューバに核ミサイルを持ち込んだキューバ危機も解決した、という新聞記事で終わるラストも良かった
全般的に
スパイが、キューバに潜入して、キューバ危機の証拠を突き止めるのも、フランス高官の中にトパーズというソ連の回し者がいてその黒幕をスパイが探す、2段構成のストーリーがとても楽しかった。その楽しいストーリーに、KGBのお偉いさんの娘やデヴローの妻や娘、そしてキューバの反政府組織の長ファニータなどベッピンさん達が華をそえて、そのストーリーを更にオモロくしていたのが良かった
晩年のヒッチコック監督作品に、「マーニー」でショーン・コネリーが出ていたのに驚いたが、今回もミシェル・ピコリが出演しているのに驚いた
米ソ冷戦下でのスパイの活躍という、こんな作品も晩年のヒッチコック監督は撮っていたんだなぁと驚いたが、こんな作品でもオモロく撮れるヒッチコック監督は流石だなぁとボクは感じた作品(特にセリフ無しで身振り手振りの演技を撮るだけで状況を説明できてしまう撮り口の多用が上手い撮り口だなと印象に残った)


