ease back

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John Grishamn: The Broker にこういう文があった (第5章)。

 You're a drinking man?  (酒はイケる口ですか?)

Joel は監獄から連れだされて軍の基地に連れて行かれ、そこの病院に入れられる。

何とかしてそこから外に出たいと願っていた彼のもとに身分を明かさない Stennet と名乗る男が現れて、彼を連れ出す。

イタリアの街と思われるところを車で走っている。ある場所まで運ばれるのだ。

上記の文はその Stennet が Joel に尋ねた部分。


Joel は 「この6年間というもの、1滴も飲んでない」 と答える。

20年の刑期を言い渡されて監獄の独房にいたのだから、当然だろう。

「今はどうです?」 という問いに Joel は

 I'll ease back into it.

 (じきに元に戻るだろう)

と答えている。

ease back は操縦桿のスロットルのようなものを、ゆっくりと元に戻すことだ。

ここでは時間の経過とともに元の状態 (日常的に酒を口にする状態) に戻ってしまうだろうという意味で使っている。

ease だから、急激にというわけではない。気がついたら元に戻っていた、というふうになるだろう、ということだ。



なお、The Free Dictionary [ease back] には、下記の例文が出ていた。

 Please ease back on the volume control a little. You will deafen us.

 (少しボリュームを落としてくれ。耳がおかしくなりそうだ)
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