退院時に良く処方あるいは希望されるお薬。
無事出産を終え明日は退院予定の日です!病院や産院によって数日の差はありますが概ね経腟分娩なら産褥5日目、帝王切開なら産褥6~8日目の退院が多いでしょうか?個人的に良く褥婦さんに処方するお薬のベスト5をあげてみましょう。①鉄剤 多くの場合退院予定の前日か前々日に 血液検査と尿検査を受けるのではないでしょうか? その際血清ヘモグロビンの値が10.5g/dl以下だと 貧血のお薬が処方されることが多いです。 お母さんが貧血ですと赤ちゃんの母乳を介した 鉄摂取も減少します。 貧血と言われた褥婦さんは処方された鉄剤も しっかり内服し、更に鉄分を多く含む食品を 摂って頂く必要があります。 鉄剤は飲みにくかったり、胃が受け付けないと 言う褥婦さんは注射製剤やシロップ製剤もあります。 胃薬と一緒に内服すると症状が緩和されることも あります。主治医の先生にご相談してみてください。②痛み止め 会陰裂傷や会陰切開の縫合部の痛み、帝王切開 のお腹の傷の痛み、後陣痛や分娩後の恥骨の痛み。 産後は色々な原因で痛みを感じます。 妊娠中は胎児の動脈管早期閉鎖を防ぐため、 アセトアミノフェンぐらいしか飲めないのですが、 出産後は使用できる鎮痛剤はぐっと増えます。 ロキソニンやボルタレンなどの内服薬。 喘息を合併している方にはアセトアミノフェンや ソランタール、ペントイルなどの塩基性消炎薬が 処方されることもあるでしょう。 赤ちゃんの抱っこのし過ぎで腱鞘炎になることも あって湿布製剤などもたまに処方することがあります。③下剤 妊娠中あるいは授乳中もお母さん方は便秘になり やすいものです。 特に深い会陰裂傷などが発生し、傷が痛い場合は 排便の際踏ん張るのも怖いものです。 酸化マグネシウム、マグミットなどの下剤は便を 柔らかくして出しやすくしてくれます。 ラキソベロンの液剤や錠剤は腸管の運動を活性化 して排便を促します。 便秘が酷い場合は両者を併用したりすることもあります。 漢方薬の下剤を処方される先生も多いかもしれません。④子宮収縮剤 退院診察の際、内診や経腟超音波検査で子宮内の悪露 の貯留の程度を見てみます。 また赤ちゃんを包んでいた卵膜が残っていることもあります。 少量なら良いですが、あまりに多量だと不意に大量出血 したり、感染の原因になります。 メチルエルゴメトリンやパルタンなどの麦角剤と呼ばれる 薬は子宮の収縮を促し、悪露の排出を促すお薬です。 血圧が高い人には使いづらく、閉塞性の血管障害が ある方には禁忌です。 妊娠中から妊娠高血圧症候群と診断されたお母さん方は 良く注意して、心配があれば主治医の先生に相談して みましょう。⑤痔の薬 産後は(特に経腟分娩された方は)多くの人が痔に なります。 時間は掛かりますがいつかは自然に治ります。 ですが、痛みが強い場合は用手的に還納したり 強力ポステリザンやネリプロクトあるいは プロクトセディルと言った注入軟膏を使って もらいます。 前述した各種の下剤を併用することも多いです。 恥ずかしいかもしれませんが、分娩を頑張った 証拠でもあります。遠慮せず主治医の先生に おっしゃってください。 *現在は数多くのジェネリック製剤が採用され お薬の名前も上記のものとは違うものも ありますのでご了承ください。