夜や朝になると、秋の訪れを強く感じます。冷気は冬の香をほのかに漂わせていて、夜風にあたりながらじっとしていることの哀愁を呼び起こします。
寒い季節に、なっていくのだなぁ。
気を抜くとすぐに11月になってしまいそうで怖いです。
秋を今のうちに見つけていこう。例えば、虫の鳴く音だとか。
少しばかりエッセイの読みすぎで食傷気味になってしまいました。
インプットインプット、とくればやはりアウトプット。少しだけ言葉を吐き出しました。
久しぶりに文章らしい文章を書いたので、なんだか不安です。内容はないよう、なのですが。
書くことを休んでいると、書けなくなるものなのです。まずストーリーを作るところからして怠けていたので、物語が上手く創作できないという事態に陥ります。そして次に、文章力の低下。これが一番痛いです。
こうして少しずつでもリハビリ?していけたらなと思います。
インプットとアウトプットの均衡が取れている時が、一番創作に適している時なのです。
この均衡を上手く作れたらと思います。
密度の高い闇がひしめき合っている。
月はどこであろうか、と一瞬今晩は新月であったかと思い違いをしそうになるが、密やかに煌々と、月が身を弓なりにして浮かんでいる。
それは、細めた猫の瞳よりもか細く繊細な曲線であった。
こういう空では大抵、さっと撒いたように星屑がさやさやと光るものであるが、分厚い雲が自由に空を闊歩しているらしい。星の光は切れ切れに地上にサインを送るのみだ。モールス信号を解する者がいたのなら、その光の信号を何と捉えただろうか。
その空の下、一匹の黒猫が大きな瞳を爛々とさせながら歩いていた。
頭からしっぽの先まで、どこまでも黒い。気を抜けばこの夜の最中、見失ってしまいそうなほど。
猫はしゃなりしゃなりと歩いていく。
うすら淋しい月明かりの下、猫は恐れず進んでいく。遠くから犬の鳴く声が、悲痛な色を帯びて響いたとしても、気に留めない。
と、何にも頓着しなかった黒猫が不意に足を止め、じっと暗がりを見つめた。
どこから光が差し込むのか、その瞳は眩い。金色の瞳で何かを見つめた後、もう興味を失ったのか、猫は再び前を向くと前進を始めた。
黒猫の視線の先には、取り立てて変わったものがあるわけではなかった。
ただただ、周りと同じように、瓦礫が山をなしているだけである。
砂塵と変わり果てた世界の慟哭を、敏感に嗅ぎ取ったのか。それは誰も知ることはない。
誰もいないのだから。
黒猫はやはり物怖じせずにしゃなりしゃなりと歩いていく。
遠くの犬はやはり哀惜を含んだ声色で遠吠えを繰り返す。
それが一層静けさを際立たせる常夜の世界に、ゆっくりと黒猫は消えていった。
治らない傷が
あの空にはある
私が苦しさに身をよじり
空に爪立てた時にできたもの
それを人々は
月という名で呼ばうけれど
あれは唯の傷あとだもの
憎しみの残滓だもの
夜のしじまに体を崩され
呻き続けた私の涙が
白玉か 等と人に問われる時
朝の煌きと共に私もいこう
私が生きたという証明は
空に残した傷だけで十分で
あの傷が永遠に
唯の傷であればいい