治らない傷が

あの空にはある

私が苦しさに身をよじり

空に爪立てた時にできたもの


それを人々は

月という名で呼ばうけれど

あれは唯の傷あとだもの

憎しみの残滓だもの


夜のしじまに体を崩され

呻き続けた私の涙が

白玉か 等と人に問われる時

朝の煌きと共に私もいこう



私が生きたという証明は

空に残した傷だけで十分で

あの傷が永遠に

唯の傷であればいい