米粉パン食べて急性アレルギー | 幕内秀夫の食生活日記

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米粉パン食べて急性アレルギー、女児入院 こども園が原材料確認せず

 三重県名張市の認定こども園「名張きぼうのこども園」で5月末、園児1人がおやつのパンを食べて急性アレルギー症状のアナフィラキシーショックを起こし、一時入院したことが、20日わかった。園側が原材料の確認を怠っていたという。

 市保育幼稚園室によると、症状が出たのは食物アレルギーのある5歳女児。5月30日午後、米粉パンのジャムサンドを食べたところ、約1時間後に顔や首が赤くなり、発疹が出た。女児は、駆けつけた母親が持参した自己注射薬「エピペン」を打った後に救急搬送され、翌31日夕方まで入院した。現在は自宅療養中で、快方に向かっているという。

 米粉パンには小麦や卵、牛乳などが含まれていたが、園の関係者は原材料が米粉のみだと思い込んでいたという。市は、園を運営する社会福祉法人にチェック態勢の強化や情報共有の徹底を指導した。(小西孝司)

 

▼一体、全国でどれほどの事故が起きているのでしょう?命にかかわらなかったのは、運が良かっただけと言えると思いますね。丁度、10日前の札幌のセミナーでは、この件について以下のような話をしたばかりでした。

 アレルギー事故の原因は、誤配膳44.4% 他の園児の食物を食べた 16.9% 原材料の見落とし13.7%になっています。そのため、誤配膳誤配食の対応に疲れ切っている職員もいると言います。それは調理の人も同じです。命に係わることですから仕方ないことでしょう。

 しかし、セミナーでお話させていただいたのは「食物アレルギーの対応に苦労しているとすれば、それは献立そのものがおかしいからだ。アレルギーの対応を考える前に、献立を見直すことが大事だ」、そのための「献立」の作り方をアドバイスさせていただきました。加工品のパン食を中心にしてそこに牛乳、おやつに手作りのクッキーやケーキなど。と言う給食をしていたら、加工食品だらけになって、原材料の見落としだって起きる。「毎日、綱渡りをしているようなものだ」、「ごはんとみそ汁を中心にした献立とおやつをおにぎり中心にすれば、危険性はぐんと減らすことができる。そして、それは食物アレルギーに対応するためだけではない。すべての園児の健康のためでもある。

 実際、アドバイスさせていただいた施設からは、「非常に気が楽になりました」と言う声が届いています。

 「代替食」の充実をうたう施設は、たいがいおかしな給食をしていることが多いですね。