給食の牛乳で体調不良 | 幕内秀夫の食生活日記

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 夏休みのようなゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしょうか?「10日間もあってうれしい」と言う方と「10日間もどう過ごすか?」悩んでいる人もいるのでしょうね。私?何もありません。

体調不良600人超の給食牛乳、原因菌見つからず 森永乳業が調査

東北森永乳業の牛乳。小中学校で提供されている=仙台市教育局提供

東北森永乳業の牛乳。小中学校で提供されている=仙台市教育局提供© 朝日新聞社

 宮城県内の小中学校で給食の牛乳を飲んだ児童生徒ら600人超が体調不良を訴えた問題で、この牛乳から体調不良を起こす原因菌は、製造会社側の調査では見つからなかったことがわかった。工場がある仙台市の保健所がさらに調べている。

 牛乳を製造したのは東北森永乳業(仙台市)で、調査にあたった親会社の森永乳業(東京都港区)が30日、朝日新聞の取材に明らかにした。

 問題となったのは4月25日の給食の牛乳。宮城県内の12市町の小中学校で提供され、複数の学校から「いつもと違う味がする」と指摘があった。朝日新聞の取材では仙台、岩沼、名取、多賀城の各市などの600人超が腹痛や吐き気などを訴えた。

 森永乳業が学校から引き取った牛乳や保存サンプルを調べたところ、こうした症状を引き起こす大腸菌群や黄色ブドウ球菌とも「陰性」で、製造工程や製造設備にも普段と異なる点がなかった。学校までの輸送状況も調べたが、温度管理も普段と同じだったという。

 同社は取材に対し「自社でできる検査は終了した。ご迷惑とご心配をおかけし、申し訳ない」と改めてコメントした。

 一方、仙台市保健所は25日以降立ち入り調査を実施している。児童生徒に検便を求めるなどして、原因を調べている。(中島嘉克、吉村美耶)

 

▼私は九州から北海道までたくさんの保育園や子ども園の給食のアドバイスをしています。が、このような事故が起きることはありません。また、「給食の牛乳で食物アレルギーを発症(悪化)させ緊急入院」などと言うこともありません。なぜなら、牛乳を出していないからです。私がアドバイスしている施設では、一般家庭や社員食堂、あるいは町の食堂と同じで、たとえばごはんには味噌汁を出します。ごはんに牛乳を出しているのは、学校給食、あるいは病院だけでしょう。「普通」にはあり得ない献立を出しているのが学校給食です。

 なぜなのか?元々、アメリカの援助で「脱脂粉乳とコッペパン」から始まり、脱脂粉乳が不評のため、徐々に「牛乳」に変わってきたというだけの話です。その後、ごはん給食が始まっても牛乳は継続されてきました。そこには、栄養教育の影響もあります。その結果、「普通」にはあり得ない、ごはんと焼き魚と牛乳などと言う献立も登場するようになります。

 「牛乳」は元々、母牛の乳房から子牛が直接飲むものです。それを絞り、保存、あるいは移送すれば「腐敗」と言う問題が起きるのが当然です。したがって、市販の牛乳は「殺菌・滅菌」の歴史を繰り返してきたと言ってもいいでしょう。現在、今回のような(まだ判明していませんが)事故はめったに起きなくなっていますが、「牛乳は腐敗する」という原則は変わっていません。

 さて、今回の事故はどうなるか?たぶん、再び、牛乳を提供することになるでしょう。そして、いつでも事故が起きてもおかしくない状況になるでしょう。最大の問題は「普通」ではあり得ないことが継続されていることにあります。