肉を食べ過ぎると血糖値が上がる | 幕内秀夫の食生活日記

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 ごはん、鯵の干物、たくあん、おでん(大根・たまご・こんにゃく・じゃがいも・厚揚げ・さつまあげ)

 寒いとおでんがうまいですね。我が家のおでんは子ども時代とそれほど変わらないですね。全国には色々あるんだと思いますが、「牛筋」みたいなのは苦手ですね。地方で食べたおでんの中で、うまいな――と思ったのは、島根で食べた「春菊」、「セリ」でしょうか?

肉の食べ過ぎで「血糖値」上がるの? 糖尿病専門医の回答は?

筋肉や血液などをつくる上で必要不可欠な栄養素が「たんぱく質」です。肉はたんぱく質を多く含む一方、糖質が少ないといわれており、日頃から積極的に食べている人は多いと思います。ただ、ネット上では、「肉を食べ過ぎると血糖値が上がり、糖尿病のリスクが高まる」という内容の情報があります。肉を食べ過ぎた場合、血糖値が上がるのは本当なのでしょうか。 自身も1型糖尿病歴30年で、著書に「血糖値を自力で下げるやり方大全」(フォレスト出版)がある、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。

脂質の過剰摂取で「インスリン」の効き目が低下

Q.ネット上では、「肉を食べ過ぎると血糖値が上がる」という内容の情報がありますが、本当なのでしょうか。

市原さん「肉は主にたんぱく質と脂質で構成されており、糖質はあまり含まれていません。そのため、血糖値が上がりにくい印象が強いですが、脂質の摂取量によっては血糖値を上げることがあります。

脂質を多く摂取すると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効き目を弱めてしまいます。健康な人であれば、より多くのインスリンを分泌することによって血糖値の上昇を抑えることができますが、境界型糖尿病(糖尿病予備軍)の人や糖尿病の人の場合、インスリンが分泌されにくいため、脂質の過剰摂取で血糖値が上がることが多くあります。

また、肉を多く食べるとカロリー過多になり、肥満や脂肪肝を招くため、結果として血糖値を上げやすい体になります」

Q.肉類の中で血糖値が上がりやすい部位はありますか。

市原さん「牛のサーロインステーキや豚バラ肉などのような脂身が多い肉は、血糖値を上げやすいと言えます。可能であれば、調理の際に脂身を取り除いてください。例えば鶏肉の場合、皮を取り除くとよいでしょう。一方、鶏のささ身や胸肉は脂質が少ないため、血糖値を上げる可能性は低いです」

Q.魚介類にもたんぱく質が多く含まれているといわれていますが、脂質が多いものはありますか。例えば、イクラのような魚卵には脂質が多く含まれている印象がありますが、いかがでしょうか。

市原さん「魚介類の中で脂質が多いのは、ウナギです。イクラも脂質がやや多いですが、日常生活で一度に大量摂取することはそれほど多くないため、基本的に心配する必要はありません。

ウナギやイクラ以外の魚介類については、フライや天ぷらのように油を使って調理する場合を除き、摂取時に血糖値を上げる可能性は低いと考えて問題ありません」

Q.たんぱく質を積極的に摂取するのは、糖尿病の予防に効果的なのでしょうか。

市原さん「たんぱく質を積極的に摂取しただけでは、糖尿病の予防にはなりません。先述のように、肉には脂質が多く含まれているため、過剰に摂取すると血糖値が上がりやすくなります。食べ過ぎには注意してください。

たんぱく質は肉類だけでなく、魚介類や大豆にも多く含まれています。魚介類や大豆は脂質が少なく血糖値を上げにくいため、たんぱく質を効率的に摂取したい場合は肉類よりもお勧めです」

Q.ちなみに、糖尿病の人が、たんぱく質の摂取を制限しなければならないケースはあるのでしょうか。

市原さん「糖尿病の人がたんぱく質を制限しなければならないのは、糖尿病特有の合併症である『糖尿病腎症』を発症している場合です。これは尿に含まれるたんぱく質の量が増加し、腎臓の機能が弱くなる状態を指しますが、腎症の進行の程度によっては、たんぱく質の摂取制限が必要になることがあります。不安な場合は医療機関に相談してください」

オトナンサー編集部

▼非常にいい記事ですね。すべてその通りだと思います。間違っていけないのは、「血糖値を上げる食品」がよくないというのがそもそものまちがいです。ある意味、私たちが食事をする大きな目的は、血糖値を上げるためだと言ってもいいでしょう。問題なのは、急激に血糖値を上げる食品が増えたことです。肉が血糖値を上げるのも当然です。かつて、イヌイット(エスキモー)の人たちは、クジラやカリブー、アザラシ、魚介類を中心として、穀類、イモ類、果物などを取らないで、何千年?何万年?と命をつないできました。それでもきちんと血糖値が上がるからです。食べ過ぎれば血糖値も上がりすぎるのも当然の話です。そもそも、「肉=タンパク質」、「ごはん=炭水化物」と言う単純な考え方がまちがいの元ですね。