健康食品では健康にならないが・・・ | 幕内秀夫の食生活日記

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 健康食品では「絶対やせない」「健康にもならない」医療記者がお金のムダと断言するワケ

健康食品では健康になれません

 もしあなたが「健康になろうとして」手を出そうとしているのが、いわゆる健康食品やサプリメントなら、そのほとんどはお金のムダです。

 もちろん、食事管理アプリで「不足している」とされた栄養素を、補う(まさにサプリメントですね)目的であれば、それは効果的です。

 でも、それ以外、例えば「やせ」をうたうような健康食品は、絶対に効果がありません。なぜこう断言できるかというと、本当に「やせ」るものであれば、それは医薬品になっているから。健康食品が健康食品である以上、それは効果がないのです。

 健康食品には「病気を治したり、000000000防いだりする効果はない」ということを、この機会にぜひ、覚えていただければと思います。「健000000000ミングから「なんとなく健康に良さそう」と感じてしまう人もいるはず。しかし、それこそがメーカーの思惑どおりです。これはあくまで「良さそう」なだけで、上手なコピーライティングなのです。

健康食品はあくまでも「食品」ですから、そんな効果はありません。肥満症やそれに関連する生活習慣病などは病気なので、健康食品(サプリを含む)でそれが解消されることもありません。「おまじない」程度と言っていいでしょう。

 そもそも、「健康食品」というのは、定義自体があいまいなものです。これについてはインチキ商品から国民を守る消費者庁が、何度も繰り返し、注意喚起をしています。例えば2017年10月に発行した『健康食品 5つの問題』というリーフレットの中では“錠剤・カプセル状の製品は、薬のように見えますが、「食品」であり、病気を治す効果、防ぐ効果はありません”と明言されています。

 ではなぜ、メーカーが健康食品を製造・販売するかと言うと、ヘルスケアビジネスにおいて、健康食品は“おいしい”のです。もちろん、味がというわけではありません。ただの食品であるがゆえに開発コストが低く、原価も安く、それでいて効果があるように見えることでいい値段がつけられる、すなわち利幅が大きいということ。これには大手の食品・飲料メーカーも乗り出していて、有名企業だからといって安心はできません。

 私が健康食品を悪質だと思う理由は、私たちの時間や気力のなさにつけ込んでいるからです。仕事や子育てで忙しいとき、運動や食事といった本質的な改善に取り組む余裕はありません。そんなとき、食べる・飲むだけで健康になれそうな健康食品は、とても魅力的に映ります。でも、健康食品で健康になることはないので、まやかしです。本来であれば別に回すべきコストを、ムダに払わせるという意味でも、真っ先に止めるべき習慣です。

▼健康食品で「健康になれる」とダマされた人はともかく、「健康食品でやせる」などという商品に手を出した人に同情する気は起きませんね。この記事の指摘通りだと思います。

 しかし、このような記事がでても、怪しい健康食品はなくならないと思います。それらに手を出す人もいなくならないでしょう。そのことは歴史が証明していることだと思います。日本だったら、江戸時代には「馬糞健康法(食べる)」が流行ったと言います。世界中で、ミイラの粉末とか、生娘の経血とか・・・信じられないものが何度も流行っています。なぜなのか?

 たとえば、10万人が馬糞を食べたとしたら、少なくとも数人以上は健康を取り戻せる可能性があります。というより、体調の悪い10万人の人のなかには、何もしなくても健康を取り戻す人がそのくらいはいてもおかしくありません。「がんの自然退縮」と言う研究もあります。なぜか?理由はわからないけど、治ってしまった人がいる、それはなぜか?と言う研究です。

 たまたま、馬糞で健康を取り戻した人は、大喜び、大騒ぎするでしょう。そうやって流行は起こります。

 したがって、これからもそのような流行は繰り返すことになるでしょう。

 関心がある方は、本書をおすすめします。名著中の名著だと思っています。