貞彦443話『調査報告書を読む』

 

 

調査報告書はすぐに
出来上がるわけではない
だろうから、気にし
ないで過ごしている
うちに、いつのまか
思い出さなくなっていく。

そして師走をむかえ、
あっというまに年をこして
乱れた生活リズムがやっと
元に戻ってきた頃、
四条先生から調査報告書を
受け取った。

四条先生には読む前に
「これで親権はまず
 大丈夫でしょう」
といってもらい、まだ正式に
決まったわけではないけど、
安心してぷう助と一緒に
暮らせることが約束された
かのようで、すぐに母や

サバ子夫婦など、助けて

くれた人たちに報告をする。

そして、気持ちがおちついた
ところで15、6枚はありそうな
報告書を読む。

1ページ目に書かれていたのは
家族構成の図で、2枚目からは
上から下までびっしりと
文字が並び、絵のない資格
試験のテキストみたい
だった。

文字の書き始めは、
裁判所で事前に調査官から
聞かれていた質問の返答で、
次に保育園へ調査にいった
ことも書かれていたけど、
両方ともあっさり事実
だけが記載されている。

自宅調査もこんな感じ

なのかと思いながら

用紙をめくると、調査官が

自宅に到着した時刻と

私とぷう助がどんな
表情で出迎えたかという
詳細な様子から書き始め
られていた。


『ぷう助君と2人きりに
 なり、まぁみさんには
 ふすまを閉めてもらって
 お母さんとお父さんの
 ことを聞いてみる。

 お母さんのことは嬉しそうに
 話すけれど、お父さんの
 質問になると、立ち上がり
 そわそわと指先をうごかしたり
 していた。

 父親の記憶はしっかり残って
 いて、一緒にお花見などを
 したと本人が教えてくれた。

 楽しかった思い出は
 でてこなかったものの、
 無いからなのか、忘れて
 しまっているだけ
 なのかは不明』

 
ここまで読んで、なんとも
いえない生温かく、もわりと
した微量の不快感を感じた。

桜の話は1行で終わり、
楽しかった思い出は
忘れてしまっているだけかも
しれないだなんて…と
思ったけど、ぷう助の
親権がほぼ確実になって
いるようだから、一瞬
ざわついた心を静めて
続きを読む。

 

 

☆まだスマホがなく携帯電話が主流の時の

お話です。

現在は離婚して平穏に暮らしています。

 

☆個人の特定につながらないよう

一部の表現をかえています。

 

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パン屋さんをやっている
からすの夫婦に、可愛い4羽の
赤ちゃんが産まれたという
ところからパン屋さんと家族の
お話が始まります。

育児に大忙しでいると、パンを
買いに来てくれるお客さんは
減ってしまい、売れ残った
パンは子供たちのおやつに
なり、それがきっかけで色々な
パンが焼けていきます。

主役である、からすの家族以外にも
たくさんのからすが登場して、
それぞれの表情や年齢を想像
することができます。

各ページに書いてある文の長さは
絵本を聴くことに慣れていない
子には長く感じるかなと思います。

けれど最初からすべての文章を
読んであげなくても、
長い文章の本は、聴いていられる
くらいの長さに調整して
読むこともできます。

このカラスのパンやさんも、2歳の
ぷう助に読んでいたころは、
『森にカラスのパンやさんがありました』
(次のページ)
『カラスの赤ちゃんがうまれました』
(次のページ)
『お父さんとお母さんはおおいそがしです』
こんな感じでそのページの要点を
短い言葉で読んであげ、成長と共に
文章を増やしていきました。


ぜひ、どのパンがいいかな、
何個買おうかなと想像して楽しんで
みてください。

 

 

 

最後との最後までお読み頂き

ありがとうございます。

世界中の人が笑顔になれる

明日になりますように。