幻の橋 | makoのWhat's New?

makoのWhat's New?

「食いしんvocal」のゴキゲンな日々

旭岳、黒岳と、大雪山系の山々にすっかり魅了された夏休み。しかし、私の本命はカムイミンタラだけではありません。

今回どうしても訪れたかったのは、上士幌町にある鉄道遺構「タウシュベツ川橋梁」。旭川周辺のお勧めスポットとして現地記者からその名を聞き調べたら、すっかり心を鷲掴みにされてしまったのです。まずはご覧ください!


日本とは思えない幻想的な雰囲気。帯広と十勝三股をつないだ旧国鉄士幌線(1939年全線開通、87年廃線)のために作られた橋ですが、55年に糠平ダムが完成するとともにその役目を終え、放置されました。ダムに捨てられた、というわけです。

ダムの水位が上昇する夏の終わりには湖に沈み消えてしまうため「幻の橋」と呼ばれています。冬の間、糠平湖は凍結し、ワカサギ釣りが楽しめるのですが、雪解けの頃になるとこのタウシュベツ川橋梁が再び姿を現すのです。


↑こちら、参考資料です。


地元ではめがね橋の名で通っていたそうですね。水面に映るかどうかは天気や波の影響を多分に受けるうえ水位上昇のペースも神のみぞ知る、なので、ただ祈るしかありませんでした。

そのうえ、この周辺はシャレにならないくらいのヒグマ出没地帯(携帯もほぼ圏外でした)。また、タウシュベツに近づくための林道は、森林管理署に鍵を借りなければ通ることができません。


個人で行くのはなかなかの冒険なので、NPO主催の早朝ツアーに参加しました。私たちの前日のツアーでは、車の目の前を親子グマが横切ったそうです。親子はヤバイんですよね。そこここで今まで嗅いだこともないような獣臭を感じました。


冬の凍結のため劣化が激しく、いつ崩れてもおかしくないと言われているタウシュベツ川橋梁。ダムに捨てられた橋が、今こうして脚光を浴び、過疎化の激しい地域に人を呼んでいる……朽ち果てる前に、冬の姿もこの目で見たいものです。