6月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5445
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乱歩城 人間椅子の国 (光文社文庫 く 14-4)の感想
変態ばかりを集めてきて住まわせるアパートのオーナーは、名探偵の誉れ高い「明智傷」そのひとだった。彼女の魅力に取りつかれた屋根裏の散歩者コバヤシ君は変態ティックな犯罪に巻き込まれていくのだ!HKなら即スカウトされるぞ!エクスタスィー!!でも時には物悲しくなる物語もあったりしてね。
読了日:06月30日 著者:黒史郎
なんどでも生まれる (一般書)の感想
こんぺいとう商店街だー!チャボの桜さん目線で描かれるハートウォーミングストーリー。鼻の奥がつぅぅんとするホロっと感が良い。私、鳥がすごい苦手で、何なら鳩には殺意しかないんだけど、読んでるだけならすごくよかった。飛んでこないし。優しい人たちの優しい物語。
読了日:06月29日 著者:彩瀬 まる
ミステリー小説集 脱出 (単行本)の感想
ミステリーよりちょっとホラー。阿津川さんだけは正統派学園脱出ミステリ。斜線堂さんの魔女裁判モノは無茶苦茶良かった。井上さんの真実が徐々にわかっていく手法も面白い。織守さんのは上品でハッピーエンド。空木さんは面白いものの文体がアレなので読みにくかった。
読了日:06月29日 著者:阿津川 辰海,井上 真偽,空木 春宵,織守 きょうや,斜線堂 有紀
教祖の作りかたの感想
Youtuberの息子(引きこもり)がえらい稼いで所得税払わなあかんことになったけど、どうしよう…から始まるカルトクライム同窓会ミステリのような、そうじゃないような。真梨幸子さんらしく一気読み必須。宗教って怖いよね、思い込みって怖いよね、原野商法に引っかかるバカがイマドキいるんか?いた…しかも…。今、かつて詐欺にあった人たちが再び詐欺にあってるそうなので、ババァ気をつけなきゃ。
読了日:06月26日 著者:真梨 幸子
すみせごの贄 (角川ホラー文庫)の感想
比嘉姉妹シリーズの短編集。面白い。特撮ヲタを牽制しながら次に来るのががマタンゴって、この並び素敵すぎやん?辻村ゆかり、ハテ、どちらさんやったっけ?からの( ゚д゚)ハッ! ヤヴァイあの人やん。ゆかりちゃん厄介すぎるし名探偵ゆかりした後にソレかよ~。
読了日:06月24日 著者:澤村伊智
小説 ゲゲゲの鬼太郎 ~朱の音~ (講談社キャラクター文庫 31)の感想
「陰摩羅鬼」は涙腺崩壊。最後の言葉が悲しすぎる。「子供は守られるもの」と言う目玉おやじのセリフにも泣かされる。守るべきもののために肉体を滅ぼされてもなお、この世界で子を守るため生きているゲゲ郎さん…泣ける。「ラ・セーヌ外伝」も切ないなぁ。
読了日:06月23日 著者:大野木 寛,金月 龍之介,市川 十億衛門,永富 大地
歪つ火 (角川ホラー文庫)の感想
ソロキャンプに行ったらキャンプ場から出られません、なのに他の人達は全然深刻じゃない、ナゼナノカ?「そうなんじゃないか」と言う予想通りの結末に落ち着くも、主人公のちょっと勝手な部分にイラァと来たり。導入部がもたついてるのが残念、中盤以降のスピード感を序盤から出してくれたらな~。したら謎のあれこれも回収できたろうに。
読了日:06月22日 著者:三浦 晴海
Qの感想
芸能界って怖いなー。天性の美貌と才能とカリスマ性と魔性の性格のキュウ。理知的で計算高いロク、暴力的なれど根はまじめなハチの物語。かつてロクとハチが起こし隠匿している犯罪も絡んできて、読むのが大変だった。コロナの時期の世相もチラチラ描かれている。みんな大変やったなぁ~とすっかり過去。今、トレンドは人喰いバクテリアじゃよねー。
読了日:06月20日 著者:呉 勝浩
マガツキの感想
ホラーだと思ってたら、後半は方向が違う~。最初のころのJホラーっぽい部分は好きだったのにな。後半はナノマスィーン&AI。AIが自我に目覚めたらややこしいってミーガンが言うてた。文章はライトで読みやすかったです。
読了日:06月18日 著者:神永 学
それは令和のことでした、 (単行本文芸フィクション)の感想
短編集。「有情無情」はゾワる。「彼の名は」はラスト一行でウワァ!「彼女の煙が晴れるとき」も良かった。自分が昭和の人間なので、令和はもう異次元っすよ。何をしたらええのか、何をしたらアウトなのか、この時代の急激な変化に昭和のおばはんはついて行けんです。なんとかハラで辞職す(させられて)るおっちゃんたちもきっとついていけてへんのです。糾弾するマスコミも実はついていけてへんから、ネットでバーッと火のついたことを持ち上げて騒いでるんよ…なんてことを考えてしまった読書。大変面白かったです。こういうどんでんが好き。
読了日:06月16日 著者:歌野 晶午
コメンテーターの感想
伊良部先生、いい!不安障害で全てのことが不安で仕方なくなる私のことも診察してほしい。伊良部先生だけじゃなくマユミちゃんもいいなぁ。読んでて時折「そやねん、そやんな」と思うところも多々。面白くてあっという間に読み終えちゃった。
読了日:06月14日 著者:奥田 英朗
ミノタウロス現象の感想
モンスターパニック政治お仕事小説。殺人少々。政治の世界とは、なんぞいや?と言う所をミノタウロスと新人市長を使って描いた作品。もっとパニックパニックするかと思ったらずっと品行方正で、あ、潮谷さんらしい。そやん、それはそう思うわ、と言う名文言も多かったけどミノちゃんがあんま活躍しなくて哀しみ。
読了日:06月11日 著者:潮谷 験
異形見聞録の感想
父親の実家に(田舎)に引っ越したら、そこは異形たちのわさわさいる村でした。ブログ形式のまさに異形見聞録。イラストが妙にツボる。文化祭の話がなんかイヤ。ブログ主は順応力があるのか、それとも…。
読了日:06月08日 著者:藤白 圭
嫌いなら呼ぶなよの感想
タッキーとりなっち、なんかリアルな会話っぽくていいなぁ。知らんけど。Yutuberへの情熱はあるファンのあれを。表題作は「ふてほど」のあの回を連想してしまった。こっわ!けどオモロー。不倫なんて当人同士の問題やん?なんて考える私がおかしいの?最後の話は爆笑。挟み込まれる関西弁はイケズの真骨頂。頑張れ編集者。
読了日:06月07日 著者:綿矢りさ
-196℃のゆりかごの感想
現役の産婦人科医師なので医学的には正確なんだろうと思う。ただ、情感とかそういう部分は物足りなかった。情が無い人間に情がどうのこうの言われたくねぇよ!…ごもっともです。もう少しそれぞれの事を掘り下げても良かったかな。枝葉が緻密で幹が細い、そういう感じを受けてしまった。
読了日:06月06日 著者:藤ノ木 優
ここだけのお金の使いかた (中公文庫 あ 98-1)の感想
お金にまつわる短編集。宝くじに当たったら!言いませんよ、100万くらいじゃ。原田ひ香さんのが一番面白かった。松村比呂美さんのは、自分も気をつけなきゃと思ってしまった。お母さん、少しずつ外に出て行けるようになるといいなぁ。
読了日:06月05日 著者:大崎 梢,図子 慧,永嶋 恵美,新津 きよみ,原田 ひ香,福田 和代,松村 比呂美
斬首の森の感想
ごめんなさい。もっとグロいのを想像してたら首を切るだけで、ちょっぴりがっかり。個人的にはお目ん玉と臓物が無いグロはグロじゃないのよ。ストーリーは「え?どういうことだってばよ」と来て「おまえかい!」で「そういうことか」の流れ、スキ。そこでプロローグから本編の冒頭が効いてくる。参考文献でニヤリ。装丁もかっこよ。
読了日:06月03日 著者:澤村伊智
死霊のはらわた (TO文庫)の感想
リメイク版のノベライズ。リメイク版が結構好きだったのでこちらも読む。え?こんな話だったっけ?と自分の過去ブログを読みなおす羽目に。このノベライズだと、ナタリーひとりを犠牲にしてみんなでバラバラにしてから焼いちゃったらハッピーだったのにね…ってくらいナタリーが嫌な女に描かれてる…。でも、そもそも「読んだらあかん」本を読むな!と私は言いたい。着いてすぐ掃除は映画もノベライズも一緒。そんなひと仕事はしたくないでござる。
読了日:06月02日 著者:鏡貴也
読書メーター
おススメ
●嫌いなら呼ぶなよ
●異形見聞録
●コメンテーター
●それは令和のことでした、
●すみせごの贄&斬首の森
『嫌いなら呼ぶなよ』
もうサイコー過ぎる
こういうの絶対男性作家には書けない。
りさたんのイケズが爆裂する問題作(最後の話)。
「芥川賞最年少受賞者!」この破壊力よ。
『異形見聞録』
イラスト込み…と言うかイラストで高評価。
ティーンズ向けなんだけど、
なかなかエグいです。イラストが。
スキスキスー
『コメンテーター』
奥田さんの伊良部先生シリーズ。
絶対伊良部先生は名医だってばよ。
個人的に、伊良部先生は阿部寛じゃないと思うねんけどね。
次点
『なんどでも生まれる』
こちらは元気な人にはつまんない話かもしれない。
「こんぺいとう商店街」シリーズを知らない人にもつまんないかもしれない。
でも、心が辛い人が読むと、
じわる
チャボの桜さんが可愛く思えてくる不思議。
今月も善き本に巡り合えますように。
湿気にやられて、
何もする気が起きまてん。
昨日アマプラでゴジラ・ファイナル・ウォーズ観ました。
真夜中に…あほなん
寝不足。
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