■あらすじ
●ポアロ…名探偵、ひげおやじ
●リネット…美人で大富豪
●サイモン…リネットの夫
美しく大の付く富豪でもあるリネット。
ナイル川を遊覧する舟で結婚式&新婚旅行。
そこに招待されたリネットに縁のある人物。
ポアロの年若い親友・ブークやそのママ上(絵描き)。
歌手のサロメと、彼女の姪でマネージャーのロザリー。
リネットの従弟。
後見人のマリーとマリー専属の看護師。
リネットの元カレである医者。
リネットの侍女…等々の方々に加え、
なんとサイモンの元カノ・ジャッキーまでがやって来はったじゃないの。
リネット、実はジャッキーの彼氏であったサイモンを奪い取って結婚にこぎつけたんです。
しかもジャッキーはリネットの学友。
ついでに言うと、ロザリーも学友です。
いろんな方々の思惑を乗せた船がナイル川を運航していきます。
その旅の途中で、
リネットがKILLされてしまいました
どいつもこいつも怪しいでヤンス。
ポアロは、灰色の脳細胞をフル活用して犯人に迫っていきます。
その推理の中で、乗船している皆さんの隠しておきたい事実やら大っぴらにしてほしくない真実やら。
全部暴いていきますよってに。
そうこうしてる間に第二第三の犯行が起き、
ポアロの友人ブークも犠牲になってしまいました。
犯人は誰なんだ!
以下ネタバレ
犯人は、ジャッキーと痴話げんかの果て撃たれたことでアリバイを持っていたサイモン。
ほんとは撃たれてなくて、ダッシュでリネットをKILL。
あとは自分で自分の太ももを撃って、いかにもジャッキーにやられたかのようにしてはったんですがな。
もちろんジャッキーも共犯。
サイモンはリネットの財産が欲しかった。
ジャッキーはサイモンが欲しかった。
第二第三の犯行は、リネット殺しから派生した巻き添えKILL的なものもあったり…。
ポアロは結局、犠牲者を出し。
友人のブークも失い。
乗っていた方々の人生に踏み込んだだけでした。
ラスト。
サロメが歌うレストランで彼女の歌に聞き入るポアロ。
深刻な表情をしたポアロの顔からは、
あのトレードマークのひげが消えていました…。
■おしまい
■感想
出典: (C)2022 20th Century Studios. All rights reserved
『ナイルに死す』(原作)既読。
『ナイル殺人事件(1978)』視聴済み。
(ちな、ルパンのマモーが同時上映されとった)
二時間ドラマのEDのようなテーマ曲がむっちゃ印象に残ってます。
「ミステリィ・ナイ~~~ル」
このEDはジャパニーズだけで、しかも歌ってた方がルパン三世の「ラヴ・スコール」を歌ってた方と同一人物だったなんて!
ミステリィやな~~いか~~い。
今回はロケではなくCG。
CGなのでとても鮮やか。
CG嫌いの方には申し訳ないけど、ロケに行ってなんやかんやに巻き込まれて中断するくらいならCGでええよ。
映画開始直後から始まるモノクロの戦争シーンに、
「え?観る映画間違えた?」
なんて一瞬思うくらい、掴みが陰鬱。
ここでポアロのトレードマーク、ひげにまつわる愛の物語が展開されるのですが。
ラストでひげがなかったってことは、
ポアロはずっと愛しぬいていたカトリーヌのことをふっ切れたってことなのかな。
それとも、愛って結局…と厭世的な気分に浸ってたのかな。
(カトリーヌは既に故人)
KILLそのもののシーンは全然大したことないんですが、
最初のほうにある
ジャッキーとサイモンのダンスシーンが、非常にエロッティ!
(服着てたらOK ってもんちゃうで)
ので、
お年頃のお子様と一緒に観るのはどうか?
と思いますぞ。
今作は、多様性大事!ってことで、
ブークはママ上のお金で暮らしてる無職ニート。
ロザリーと結婚したいのに、ママ上は黒人であるロザリーとの結婚には反対。
後見人は看護師と百合関係。
そしてジャッキーだけでなくみんながリネットに対して何らかの動機を持っておる。
そんな中で起きた殺人。
容疑者筆頭には鉄壁のアリバイ。
ぼかぁ、このトリックは知ってましたが、
「せわしない」
と思ったことをお伝えしときましょう。
詰め込んで詰め込んで詰め込みまくったがゆえに、
人物像が薄くなってしまったことは仕方ない。
(それぞれ見せ場はありますよ)
ポアロの過去パートを削って純粋な殺人事件モノとしても良かったんじゃないかなと言う気もしますが、
あのパートがあるからひげの意味も分かる訳で…。
この映画のテーマは。
ジャッキーが赤いドレスの裾をはためかせて乗船するシーンが最高に素敵!
これ!
女性陣の芯のしっかりさに比べて、
男性陣がふらふらしてはるなぁという気がしました。
ブークが死ぬとは思わなんだ。
なむなむ。
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