推しの本。
阿泉来堂さんは
文庫が多いので
ついついぽちってしまう。
少しでも売り上げに貢献して、
長く作家を続けてほしいから…。
ホラー小説って売れないんだよ…。
賞レースにも縁が無いし。
那々木シリーズの新作も
待ってます!
本日のご紹介は
こちらも推し作家の本でございます。
装丁がまず
美しいと思いません?
『本の背骨が最後に残る』
読みました。
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CH84BGW7
短編集。
残酷で痛くてグロくて美しい。
そんな短編ばかり。
紙の本がない国。
そこでは「物語を語る者」が『本』と呼ばれる。
『本』には稀に違う内容のものが紛れ込んでしまう。
そのため、
「版重ね」と呼ばれる『本』と『本』の
戦いが起きるのだ。
鉄製の籠に入れられ、
炎で炙られ乍ら
お互いが、己の方が正しいと証明しあう「版重ね」。
そして今日も
「版重ね」が行われ…。
●本の背骨が最後に残る
●死して屍知る者無し
●ドッペルイェーガー
●痛妃婚姻譚
●『金魚姫の物語』
●デウス・エクス・セラピー
●本は背骨が最初に形成る
斜線堂さんの最高傑作ではなかろうか。
恋愛地獄道ストーリーを突っ走るのかと思いきや、
この作品たちよ!
マダムが特に好きなのが
「痛妃婚姻譚」
「デウス・エクス・セラピー」
これは善き。
ただし、この短編集。
かなり痛々しくエグいので、
苦手な方は注意して読んでくださいね。
斜線堂さん、
文章がするする入っていくから、
こういう描写が苦手な方は、
そこそこダメージ喰らうかも。
負けた『本』は業火に焼かれる。
籠の中で暴れに暴れ、
その結果余計身を炎に舐られ、
背骨だけを残して焼き尽くされる…。
この美しくも痛ましい世界感よ。
ファラリスの雄牛を彷彿させる痛み…。
きゃー!
痛くて残酷でグロでありながら美しくも儚い蠱惑の作品集。
このバランスの良さがツボ!
人魚姫やしらゆき姫の新解釈も面白いです!
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