あらすじ
廃墟の学校で恋愛キュンキュン映画のロケをしてる撮影班。
恋愛映画の定番「壁ドン」に、
「壁ドンすりゃいいってもんじゃないだろう!」と異議を唱える主演の勇也。
監督プンスコ
そのせいで撮影はストップ。
スタッフたちもやる気なくしモード
結局、助監督の黒沢明が勇也を説得に行くことに。
黒沢はホラー映画を撮りたい人。
プロデューサーの、
「君がいるからこの現場が回ってるんよ、助かってるんよ、この映画が成功したら君のホラー映画撮らせたるでな」
なんて言う、気持ち良い持ち上げがあるからこそ、黒沢だってこき使われてても頑張れるってもんよ
今回の撮影には有名アクション俳優の娘ながら旬が過ぎた?渡良瀬真菜も冴えないJK役で出演中。
黒沢は彼女を主演にして自分の映画『ゴーストマスター』を撮りたいと打ち明けた。
だが真菜からは「いや、やらんし」と冷たくあしらわれてしまう。
プロデューサーが実はホラーのことなんかなんも知らんかったとわかり、
悲嘆の涙にくれる黒沢は転倒して鼻血ブー。
校舎の裏で勇也を見つけたら、
勇也は手が血まみれになるくらい壁ドンをしてたやん。
ヤダ、コワイ
腰が引けちゃう黒沢。
その時転がりでた黒沢の『ゴーストマスター』の脚本に黒沢の鼻血と勇也の血が降り注ぎ、本が悪魔の媒体として降臨召された。
悪魔の本は勇也に取り憑いてしまう。
「はわわばばばばば、大変なことになったでおじゃる~」
現場に行くと、さわやかイケメソ勇也がおるじゃない。
え?
さっきの勇也はなんでしたん?
疲れて幻覚でもみたんかいな?
撮影が再開され、壁ドンシーン。
そして勇也は壁ドンをして、
主演女優の女の子の頭をぶっ潰してしまうのだった。
いひゃーーーー?
何やってんすかアンタ?
勇也の様子がおかしいので逃げに入るスタッフ。
でも結界?みたいなのが張られてて学校の敷地内から外に出られない。
そうこうしてるうちにスタッフは次から次へと犠牲になったり自滅したり
何とか生き残ったのは黒沢、真菜、カメラマン、録音係の女性のみ。
黒沢の書き上げた『ゴーストマスター』が、この惨劇の元ならば。
するべきことは、ひとつ。
黒沢は真菜に発破をかけられ、終止符を打とうと決意。
アクションシーンを演じた事がある真菜と勇也の激しい立ち回りが始まる。
真菜の気迫が勇也を上回り、勇也劣勢。
黒澤は勇也の口腔内に、本来作られるはずだった胸キュン映画の台本を叩き込む。
勇也の体からきらめく光が登り立ち、勇也成仏
ワーイ終わったー。
終わってへんがな。
悪魔は成仏した勇也を離れ、真菜に憑いてしまってたがな。
黒沢は真菜を救うため自分に悪魔を憑かせるはる。
カメラと融合した黒沢が映写する、これまでの顛末と、真菜。
黒沢は悪魔を道連れに、この世に別れを告げるのだった。
おしまい
感想
トビー・フーパー監督の『スペース・バンパイア』やらいろんな映画に対する思いの丈がぎゅうっと詰まった映画。
ホラーのカテゴリーに入ってるけど、
そしてグロいシーンもあるけど、
全くちっとも、
これっぽっちも怖くはない
壁ドンからの頭破壊は、
ええでええで!
ここが最高潮かも。
プロデューサーの変異体は、子供の工作か?って出来上がりで手作り感抜群。
ただ……、
脚本の流れが悪いのか、
「え?」って部分も多かった。
すきすきだいすきちょうあいしてる!映画を!!
この気持ちはビシバシ伝わってくる。
君らが呑気に観て「ポンカス」とか言うてる映画も、
実際はこんなハードでパワハラな現場なんでっせ!
ってのもビシバシ伝わってくる。
カメラマンさんの悲哀よ。
でもアニメの現場もそんなもんやで?
好きを搾取する職場や。
まぁ、あまり粗を捜さず、
楽しんで観たら良いのではないでしょうか。
驚きポイント
■真菜が悪霊と戦う時の武器はあずきバー。
■麿赤児さんの存在感!
■黒沢役、売れないお笑い芸人かなんか?と思ったら三浦貴大さんやありませんの。
あずきバーは持ちやすいうえに硬く、女性が持つ武器として最高。
三浦貴大さんって、昭和の大スタア三浦友和&百恵さんのご子息。
小汚い格好で体当たり演技や。
『カメとめ』に雰囲気は似てるけど、
こちらは、どんでん返しもなく、
少しストーリー性も少ない。
「わし、これを伝えたいねん!」だけはひしひし伝わってきて、
見事に空回り。
映画が好きというパッションは伝わってくるよ。
トビー・フーパーってだれ?
そしてタラちゃんだけ、はみごにされたやん……なマニア受けしそうなネタがわからないと、
ナンデスカコレハ?になると思います。
そう言う意味では、ハードル高いんかな?
この映画のテーマは。
黒沢の推し監督の中に、マダムの敬愛する監督さん入ってへんかった。
つまり。
「好き」は人それぞれ!
ってことやな。
これ
スマホがなければ生きていけない君が、
スマホを壊されたショックによる過呼吸で死亡……は、
ちょっとないわと思いました。
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