影の中の影(月村了衛) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

「カーガーに、頼れ…」
影の中の影/月村了衛
¥1,728
Amazon.co.jp

ジャーナリストの曜子は、かつて貧困ビジネス絡みの報道で、
外国人生活保護受給者の実名を上げて糾弾し、
彼ら一家を自殺に追い込んだ過去を持っていた。


そんな曜子は、今ウルグアイ亡命団の取材をしている。

だが、亡命団の主力メンバーの一人と接触中、
メンバーは殺害されてしまう。


今際の際に「カーガーを頼れ」と言葉を残し…。


カーガーとは何者なのか?
調べる曜子もまた、亡命したウルグアイの民と、それに力を貸す者達と共に、
彼らを抹殺せんとする中国暗殺組織に狙われることになる。


曜子と付き合いのある暴力団組員たちと、
カーガーの共同戦線が張られる中、
曜子たちは暗殺部隊から無事逃げ延びることが出来るのか?



オッサンスキー絶賛のアクション小説!

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

一歩間違えたら、
「荒唐無稽」「むちゃくちゃですがな」「漫画か!」
となってしまう内容を、
キャラの魅力とアクションシーンの素晴らしさで一流のエンタメ小説に仕立てる月村了衛さん。

曜子より、アテクシを守ってと言いたくなるカーガーのかっこよさったら…!!!


アドレナリンが出まくり!

次々に犠牲になる暴力団組員たち。

ヤの人がどうなってもしらんがな…と思いながら読んでたら、
あまりの漢っぷりに不覚にも涙が…!



イマドキ希少種になってしまった任侠道の男たち。
我が身を犠牲にしても「弱き者」を守ろうとする生き様。
居場所のないはぐれものが、生きる場所を見つけたのは死地だったという泣けるシチュエーション。



国際情勢を縦糸に。
人と人の命を賭した生き様を横糸に。

女なんか用無し!
紛うことなき、漢小説。

声高らかに叫びたい。
ほれてまうやろーーーと。


正直曜子は足手まといで邪魔なだけなので、
続編があったら曜子は消滅してもいいと思います。


月村了衛さんは、機龍警察シリーズもそうなんだけど、
むちゃくちゃカッコええんです。
しょうもない恋愛要素とか無い分、
もうド派手なアクションが目に浮かんで来るんです。

自分が監督なら、こう撮る!みたいなのが、
バーンと脳裏に浮かんできちゃう。


オッサンスキーさんは、
ぜひとも!
稀代のオッサンスキーが、一番好きなオッサンは、
ファー様です…!!なんでや~~~?
ポチッとヨロスク!
     ↓

にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ
にほんブログ村