孤食、って言葉知っていますか?
食事を一人でとる、という事です。
高齢者の介護予防教室で時々話します。
孤食になることで、食事内容が簡素になり、それが低栄養状態を引き起こす原因となるのです。
またコミュニケーションがないことで、脳の働きや精神的にも影響を及ぼします。
なので、教室内では
『時々は、お昼ご飯を近所の方や教室のお友達と一緒に食べに行ってみてはいかが?』
『缶詰とか使って、お一人だったとしても簡単に調理できる献立にしましょう』
などと講話しています。
この孤食。実は子供にとっても重大です。
食育に影響を及ぼします。
詳しくはその手のページを参照していただくこととして。
私、介護予防の教室で孤食について話するときに、自分が子供のころを思い出します。
私自身も、子供のころ孤食だったので、その影響は身をもって分かります。
なので大人になった今、一人で食べることがあったとしてもその悪い影響をなるべく被らないように
コミュニケーションは補えなくても栄養には気を付けるようにしています。
同じような思いの子供が増えてほしくないです。
実家は私が子供~学生のころ、洋食屋を営んでいました。
世間一般が晩御飯のころは、お店は忙しい時間。
晩御飯を食べられるのは、忙しさが一段落して閉店準備を始めて夜9時以降。
そして、いつもお店のメニューでした。
家で家族用の献立を作って、というのは殆どありません。
料理自体は洋食屋のメニューなので、まあまあイイもの(ハンバーグや、フライ、カツ、など)でしたが、
それはそれで栄養的には偏りますよね。
しかもそれを9時以降に食べるとなれば。
私の肥満の原因の一つはそこだったのですが。子供ですから、分かりませんし。
働いている両親に食事の事で不平不満とか、という意識は働きませんでした。
週に1~2回は、仕事で疲れていたのかそれすらもなく、出前頼んだり、どこかに外食、それも9時以降に。
(今思えは、そんな夜遅くによくも行ってたなあと)
で、それ以上に精神的に影響及ぼしたのが、コミュニケーションが無かったんです。
家で店のメニューを食べる時は、まだ両親は閉店作業中。きょうだいで黙々と食べるだけ。
外食の時は、注文したものが出されるまでの間、両親は私らに話しかけることはありませんでした。
そのお店のつくりや厨房の様子などを見てばかり。
そして、食べる時は皆が黙々と。
食べ終わると、すぐに会計してお店を後に。
その時は、わたしはそれが普通だと思っていましたが、
世間一般は、こういう時に親子の会話で学校の事とかいろいろと話す、というのを大人になってから知りました。
そういえば、食事の時に【団らん】という事はあまりいい記憶がありません。
食事って黙々と食べるもの、と思っていました。
今でも食事をとる際はひとりで、もしくは身近な人と少人数で穏やかに食事をするのが好きです。
大人数で賑やかに、というのは…。
子供にとっての食育・食事でのコミュニケーション、大切だと身に染みて分かります。