シニアの脳と身体の健康運動指導士 石井です

シニアの脳と身体の健康運動指導士 石井です

こころ・からだ・すこやか体操企画 代表 石井誠のブログ。
脳と身体を元気にする楽しい運動指導のことから、何気ない日常まで‥。


月に2回ほど、とある商業施設のイベントスペースで体操指導をしています。

そのスペースは普段は椅子やテーブルを置いた休憩スペースとなっており、
イベント使用をする際はそれらを片づけ(壁際に寄せるなど)ます。

 

スペースと通路や売り場などは壁で仕切られているという事ではなく、自由に出入りできます。

 

イベント使用時は立て看板等を設け、この空間は今は休憩スペースでは無いと示しています。

 

設営準備中や回と回の間の休憩時間に、たまーに間違ってそのスペース内に入られて、イベント用に並べた椅子に座って休憩される方がいらっしゃいます。周りの様子を察知して直ぐに席を立たれる方が殆ど。

 

しかし、イベント実施時間中にもかかわらず、少し離れたところにおいてある椅子に堂々と座り、電話をする方が。

(話し言葉からすると日本から近い国から来られた)インバウンドの旅行客です。

暫く経つとそのお連れの方も座ろうとして、こともあろうか私らがイベントしている近くに積み重ねて片づけていた椅子を一つ引っ張り出して、私らの近くで座って電話をし始めました。

 

さすがに私は、その方に対して手で(シッシッと)払うように追い払いました。
しかし、少し離れた方はイベントスペースの中にいるのにもかかわらず平気で電話をし続け、追い払った方もそばでずーっと一緒に居ました。

 

イベントに参加されている方も、その方の存在や行動に対してとても気になり顔では平静を装いつつも不快なご様子でした。

 

彼らは何とも思わないんでしょうか?

直接迷惑をかけていなければ、場の雰囲気は気にせずに自分の行動を優先するのでしょうか?

それが彼らの国の社会の文化なのでしょうか。

自国で同じようなことをしても問題ないから気にならない、ということでしょうか?

 

以前にも同じようなことがありました。

また、堂々と指導風景をスマホで撮ろうとしていた方もいました。
更に、モニターにつないでいるタブレットを勝手に触ろうとするお子さんを放ったらかしの親子もいました。

(明らかに上記と同じようなインバウンドの方)
そして共通するのは、間違ったことをした、という認識が無さそうな反応であること。

私が断ったりしても謝るような様子無く平然と立ち去るのです。

 

万が一ルールを知らなかったとしたら【それがこの場のルールなんですか、すみません】という態度を取るのが

普通だと思うのですが。

 

【郷に入っては郷に従え】という言葉って万国共通では無いのか?

その言葉の由来の国の方が上記の行動をとる、そうだとしたら皮肉なもんですね。

 

 

 

 


 

 

指導をしていると内容が伝わらない時があります。

例えば
『二人組になりましょう、同じくらいの背丈の方と』
これは、割とシンプルな情報量なのですが、これでも伝わらずにその場に立ちつくしたり、『えっ、えっ、何?』と周りに聞く方など

 

情報量と聞き取りやすい声(大きさ、スピード、間、滑舌)を意識して、大多数の方は理解されている事が前提です

 

(余談)
これも言い方で、『同じくらいの背丈の方と二人組になりましょう』というと、二人組になりましょうだけ拾って背丈関係なしにペアになろうとする方もいますし、最初のいい方でも、最後まで聞かずに『……なりましょう』の時点ですぐに二人組作ろうとする(この場合も同じくらいの背丈は無視されている)方がいるんですよね。最後まで聞かずにすぐに行動するという傾向がある方がいたりして、一つの事を伝えるのでも難しい、というのと様々反応が見えるから勉強になります

 

で、いくつかの伝わらない原因、背景に分類できそうです。

①聴力の問題で聞こえない

いわゆる聞こえが悪い、という状態
音や言葉などは空気の振動として耳から入っていき、それが電気信号となり脳へ伝わります

その振動をキャッチする機能が低下している状態

小さな声だと聞こえない、高い声だと聞き取りにくい、など

 

②【聞こえる】けれど 【聞き取れない】

聞こえています、空気の振動がきちんと電気信号となり脳へと伝わります。

ただその後で、その信号が何なのか【どんな音なのか、どんな言葉なのか】を処理するところで不具合が起きる

一つ一つの言葉に対応する電気信号がはっきり処理できなくても前後の言葉が処理できてその前後から文脈を作り上げて該当する電気信号に対応する言葉を推測する事で理解してることも良くあります。

(これは、不具合云々出なく、広く一般的に起きている事です。そうでないと全ての電気信号の処理を完璧にして情報を理解しようとすると脳が疲労する事になりますので、脳の省エネとして働いている機能
省エネではなくて、効きが悪いという(機能低下)になると、処理が不充分となり理解できなくなる)

 

聞き取りたい言葉だけでなく周りの音なども一緒に信号として脳に伝わった場合、聞き取りたい言葉の信号と周りの音の信号がごちゃ混ぜとなり、聞き取りたい言葉に対する信号の処理が出来なくなる。

また、周りの音に対するを優先して処理してしまう事で聞き取りたい言葉に対する信号の処理が出来なくなる。

(周りの音(騒音や他の人の話し声など)が気になって、相手の言葉が聞き取れるけれど理解できない、という状態。ここでは、その周りの音の為に相手の言葉が聞こえない、のではなくて、相手が何か言っているのはしっかりわかるが周りの音が情報として先に入ってしまい、相手の言葉の理解が出来ない、という意味です)

③そもそも、聞こうとする対象への意識が曖昧
②の脳での処理に関してだと省エネではなくて、サボっているレベルになると【聞いているつもりで聞いていない】【右から左へ】という事になります。集中のレベルによってこういうことが起きてきます。
真剣に聞いていると分かるが、なんとなしに聞いていると分かっているようで分かっていない、に近いかと。
もしくは、それ以前の問題として耳に振動として入れる時点で振動として入っていない、入れようとしない。

 

別の事を考えていて(今日の晩御飯何にしようかな?とか)聞いていない(^_^;)

別の方としゃべっていて聞こうとしない(-_-;)

 

②に関しては、日常生活での支障をきたすレベルになればAPD(聴覚情報処理障害)と呼ばれますが、そうではなくても

脳の働きの癖とか、当人の心理状態などでレベルの大小関わらず、起こり得ることのようです。

私も
大人数でわいわいガヤガヤしている場所だと、話している相手に意識を払っていても言葉が聞き取れない。

電話だと、受話器から聞こえる相手の声以外に反対の耳からも様々な音などが入ってしまったり、受話器越しに聞こえる声がどうも言葉としての処理が上手くできないようで、前後の文脈から無理やり理解したり、聞き返してしまう事が多い。

(これは子供頃に経験した電話と親に関わるトラウマがあるかもしれません)
急に話しかけられたりした場合、急でなくても会話の初めの言葉とかは、信号の処理が間に合わない(準備が出来ていない)のか聞き取れないことが多い。

上記の傾向があります
(なので、大人数で居酒屋ワイワイや、大人数が同じ空間に居て自由に交流するような場は正直苦手なのです…)

私が相手に何か伝える際や、理解できていないのでは?と察した時は

●周りの音をなるべく少なくして(周りの話し声をいったん収めさせる、静かな環境を作る)話す。

●相手が聞く準備をして話す相手への意識を高めるように、

  ■その方に近づいて意識をこちらに向かせる

  ■〇〇さんと呼びかけてから話す

  ■アイコンタクトを取り、その方が受け止める為の間をつくる

など、心掛けるようにしています。

そして、伝わらない場合は①②③のどの状況なのかを推測するようにしています。
 

 

参考文献
2023年7月18日読売新聞夕刊【医なび】より

 

 

 

 


介護予防の教室の参加者から

 

『暑くて畑出るの辛いわ~~』

お家(もしくは近く)で畑を持っていて、お野菜を育てている方です。

時々おすそ分けで、ジャガイモや玉ねぎなどを頂きます。有難いです。

 

「いまは、何を植えてはるんですか?」

『先生、あのね~~。今の時期は冬にとる大根の種を蒔くんやけど、この暑さで芽が出えへんねん』

大根は冬の収穫に合わせて、涼しくなる今頃に種を蒔くそうです。しかし、涼しくならないと芽が出ないようで

せっかく蒔いた種が発芽しなくて困っているそうです。

今週末に雨が降ると少し気温が落ち着くようです。最高気温が30℃くらいにおさえられるようです。

が!!

いやいや30℃って。

本来この時期に30℃って今まであり得なかったじゃないですか!

やっと気温マシになったね~~。秋が近づいたね~~。なんて悠長なことじゃないと思うんです。


ニュースとか天気予報とか見ていても、猛暑だから気を付けましょうとか、どうたらこうたら言うのは良いのですが、

その原因となっている気候変動や地球温暖化を少しでも防ぐことについての発信が無いように思います。

私が見ているニュース(ほぼ某公営放送)でもニュース番組内で言う事は殆ど無いです。

(別番組で特集で取り上げることはあるでしょうが)

これだけ暑いです、これは気候変動で温暖化の影響です、熱中症対策を取りながらも、温暖化にならないように日々の暮らしを考えましょう。とか

データなどで何度上がってて、それは空気中の○○がなどデータで環境の変化と気温の相関を示すとか。

 

ここまでしないと、気温が落ち着いたら

『あ~~、涼しくなって良かったね~~』で済まされてしまい、毎年毎年繰り返されながら対策が怠り徐々に環境悪くなる、と思うんです。

CO2出さない取り組みや、資源の再利用など、身近に出来る事が実は温暖化を防ぐうえで大切、という事を広くしっかりと発信して受け止めて実践する。

 

鉄ちゃんの私からすれば、移動では車ではなく公共交通機関を使う事を一人一人がもっと意識高く持っていただけたら、と思います。自宅から目的地までそりゃ車の方が便利だけど…

 

【鉄道が旅客1人を1km運ぶときに排出するCO2は、自家用乗用車の7分の1】(日本民営鉄道協会HPより)
車なら一人一人が別々の車に乗ってそれぞれがCO2排出、鉄道なら一つの車両に乗客多くても少なくてもCO2排出はそんなに変わらないから、多く乗せれば乗せるほどCO2削減効果大、ということでしょうか。

運動指導者の私からすれば、車はずーっと座りっぱなしで長時間同一姿勢。身体への負担が大。

鉄道利用すれば、駅まで歩く、ホームを移動する、場合によっては立つなど身体活動量が増えて健康的。

便利な世の中の代償として、身体の不調も手に入れてしまっている、という事を肝に銘じて日々の活動に意識を持っていただきたい。

 

多少は面倒くさいことするくらいの方が、面倒な身体にならずに済みますよ、と。

ちょっと話それましたが。

 

今後どんどん暑くなる…を防ぐためにも、温暖化を防ぐための取り組み、ちょこっとだけ手間だけど今からできること、をきちんと考えて全国民的にやりましょうよ~。

そんな世の中を願います。


冒頭のお客様

『ゴマもこの暑さで萎えてしまって…』

「それは…、ゴマったもんですね~~」

『先生~~~(笑)』
……(^_^;)