映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』 | 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

(上映中~:TOHOシネマズファボーレ富山)

公式サイト:https://www.searchlightpictures.jp/movies/nextgoalwins

 

米領サモアのサッカー代表チームは、2001年ワールドカップ予選で、

オーストラリアに0対31という史上最悪記録の大敗を喫して以来、

公式戦で1ゴールも決められずにいました。

2011年、次の予選が1か月後に迫る中、

型破りな性格のためアメリカを追われた鬼コーチ、

トーマス・ロンゲンが監督に就任し、さてどうなるか・・・という物語です。

 

実話がもとになってますが、

オープニングで島の神父さんは「ちょっと盛ってる」って(笑)。

この辺はジョジョ・ラビットのタイカ・ワイティティ監督の上手さです。

全体的には陽気に楽しく、でも、部分部分でホロっとします。

皆それぞれに悲しみや悩みを抱えていますからね。

 

(以下、“適度”にネタバレしています。ご了承ください)

 

にしても、チームは1カ月でここまで!ってくらいに変わってました。

ロンゲン監督も最初は嫌々米領サモアに来ていて、

試合中のハーフタイムでも「辞めてやる!」ってなってましたが、

チームのためではなく自分のために指揮を取り続け、

最後は選手たちに自由にプレーするように促しました。

でも、選手たちは既にロンゲン監督をリスペクトしていたのですね。

 

米領サモアのご当地映画的なところもあります。

島内の観光名所も物語に上手く絡めて映されてますし、

魚料理、神様大好き、車は時速38km以上で速度違反、

なんだかんだで明るいから、サッカー協会長は顔に落書きされたまま。

「Youは何しに米領サモアへ」みたいな番組、ここにもあるのかぁ。

そして、「第3の性」を尊重する考え方、進んでると思います。

 

サッカー映画ですが、サッカーだけが全てではないという話でした。

スポーツ、競技、だけど、ゲーム(楽しむもの)でもあるサッカー。

人間、行き詰まったり、もう駄目だ・・・となったりしますが、

信じていれば奇跡は起きる。というか、起きなくても何とかなるのだ。

サッカーに限らず「これしか道はない」なんてことはない。楽しもうぜ!

そう考えると、ちょっと生きるのが楽になるような気もします。

こういう映画を観ている間は分かってるんですけどね。

次の日にはまた凹んだりするんですよね(^_^;)