スパーズは土曜日にナゲッツをホームに迎えて対戦した。
前評判通り、ナゲッツは4Qにほとんどの主力を温存する形でスパーズに勝利した。
ヨキッチ不在の中、マレーの連続攻撃とスパーズのTO連発で4点差まで詰めていた試合は最終的に11点差で敗北した。
今回は、スパーズの今の課題とこれからについて個人的見解を語っていく。
ナゲッツ戦において、選手層の厚さの差が顕著に表されていた試合だったと思う。
ヨキッチにはウェンバンヤマが付いていたが、他のフォワードに関しては明らかに差を感じずにはいられないくらい酷い、と断言する。
シャンペニーはMPJを守る役割だったが、既に体格差で負けてしまっていた。
スパーズは若さ溢れるプレイスタイルで守備に穴があり、MPJにはダンクなりミドルなり簡単に決められていた。
シャンペニーが3Pを決めてもナゲッツのサブメンバーたちが簡単に3Pを2本沈める展開になり、圧倒されていた。
ソーハンには同じく体格差があるゴードンに付くわけだが、運動能力が高い相手のプレイに上手く守ることが出来なかった。
トレジョーンズ、ソーハン、ケルドンのインサイドプレイは体格差があるチーム相手だとほとんど決まらない。
ナゲッツ戦では体現したかのように無力化されていた。
終始ナゲッツペースで試合が運び、勝てる気配はなかった。
フリーの選手がいてもパスはしないし無理なパスをしたりと酷い内容だった。
ただ、ポジティブに考えるとナゲッツのようなチーム相手に各選手の改善点などがわかったため悪い試合ではなかったと思う。
ウェンバンヤマもシュート精度は悪かったため、次節でのプレイに期待したい。
次は、今のスパーズの現状とこれからについて再度語っていく。
今回は、ロスター選手のほとんどの選手について格付けしていく。
スパーズのこれからに必要な選手かどうかを星5つで個人的評価していく。
1.ウェンバンヤマ ★★★★★
期待値の高さはザイオン以来であり、現時点ではレブロンやドンチッチ以上の活躍をしているルーキー。
レブロンは18歳でプロの世界に入っているし、ウェンビー自体出場時間はレブロンより9分近く少ないため単純比較出来ない。
しかし、1巡目1位に相応しいプレイを見せてくれているのは紛れもない事実であり、期待通りの活躍はしている。
ルーキーであり素材型のビッグマンと言われている通り、オフェンスは伸び盛りだろう。
だが、ディフェンスは既にNBAトップレベルと評されているだけではなく、チームのディフェンスレーティングに多大な影響を与えている。
インサイドのディフェンスは同じフランス人のゴベアと同レベルであり、現時点でブロック王はほぼ当確である。
個人的な意見を言わなくても今後のスパーズにおいて最も重要な選手であるだけではなく、チームの中心選手である。
スパーズが血迷わない限りはこれからのチームのエースとなり得る選手である。
2.ヴァッセル ★★★⭐︎⭐︎
現時点ではチームのファーストオプションである4年目のガード。
ミドル、3Pと大事な場面で決められる現スパーズのエース。
スパーズの先輩ジノビリを彷彿とさせるレイアップやダンクを決めることがあり、ヴァッセルの調子次第で勝敗が変わるというくらい重要な選手である。
エースであるが、最大の難点が調子の良し悪しが激しいことである。
入らない日は悉く決まらず、シュート試投数が一番多くて10点台の時もある。
コンスタントに20点近く取れる選手ならば安心できるが、10点台の時は全然使えない。
高額な年俸の割に活躍しているとは言えないのが現状である。
ディフェンスもあまり期待出来ず得点力が期待されているため、現状は期待外れだろう。
再建中のチームにおいてそろそろ結果が求められる選手である。
ヴァッセルを使って指名権を狙うか、複数の選手とトレードで補強箇所のポイントガードを狙うのも策だろう。
絶対に必要な選手とは強く言えないが、オフェンス力を更に強化してくれるならばウェンバンヤマのパートナーとして活躍を期待している。
3.ソーハン ★★★★⭐︎
ソーハンに関してはSFとPFでは個人的な評価が分かれる。
SFでは基本的にディフェンスに定評のある選手であり、各チームのエースを守れるスパーズにおいては貴重な選手である。
ガードの選手に対してはディフェンダーとして活躍してくれている。
しかしガードや体格差があまりない相手には滅法強いのだが、身長差があるプレイヤーには厳しい。
シュート精度は2年目だと考慮すると悪くはないが、これから先生き残るためにはアウトサイドシュートを磨く必要がある。
一応正ポジションはPFだが、PFみたくインサイドプレイが特別上手いわけではない。
ツインタワーのチーム相手だと通用しない。
コリンズみたくフックシュートが得意ではないため、得点を期待出来ない。
PFというよりはSFとして相手チームのエースガードを守るためには必要不可欠な選手である。
だがPFとしてプレイするには身長とインサイドプレイが物足りない。
放出するならばSFにコンバートして他の選手を出してPFを狙うべきだと思う。
4.ケルドン ★★★⭐︎⭐︎
ケルドンに関しては、メンターとしてはスパーズにとって大事な選手である。
昨季は20点近く取っており、得点力は期待されている。
しかし、ウェンバンヤマの加入でシックスマンになってしまった。
理由としては、ケルドンみたいな得点力がある選手をシックスマンにしないとセカンドチームの得点が伸びないからである。
だが、ケルドンもまた身長が低いためインサイドプレイがあまり良くない。
強引にドリブルしてTOになったりシュートが決まらない場面を見る機会が増えており、オフェンスの停滞を生んでいる。
昨季まではケルドンのドリブルが必要であったが、どちらかと言えば使うよりも使われるプレイスタイルが彼の役割だと思う。
実際のところ、ケルドンの3Pは相手チームの脅威になっている。
ケルドンがスパーズ王朝を築く上で必要なピースになるためには、アウトサイドシュートの精度を上げる必要があるだろう。
現状ではトレード候補であり、今後の活躍が期待出来ないとなると他の選手と共に放出される可能性は高い。
ディフェンスに関しては期待値が低いため、ディフェンス力がある3Pシューターとトレードする方がチームとして必要だろう。
5.トレジョーンズ ★★★★⭐︎
個人的評価は高くしているが、トレはレギュラークラスではない。
身長が低い選手でありながらアウトサイドシュートは下手である。
レイアップで決めるシーンが多いが、先程も書いたが身長が高いチームだとなかなか決められない。
トレはPGであり、ゲームメイクに関してはチームで一番である。
しかし、特別パスが上手いわけではなくTOになることはある。
パスやシュート精度を考えると、レギュラーとしての価値はない。
控えとしては重宝されるだろうという見方で評価している。
伸び代があるかはわからないが、アウトサイドシュート精度を上げないと居場所がなくなる可能性はある。
6.シャンペニー ★★⭐︎⭐︎⭐︎
シャンペニーも今はレギュラーであるが、正直言って控えレベルである。
3P精度は高いしディフェンスでの貢献度はあるものの、プレイ自体はレギュラークラスではない。
ウォリアーズ戦だかでウェンビーの邪魔をしたり、他の選手へのパスをしなかったりと悪い部分が見えてしまうシーンが多かった。
プレイ時間は短いためあまり貢献度を計ることは難しいが、彼が求められていることは3Pを決めることである。
要所で決めることはあるが、マグダーモットのような3P精度があるわけではない。
その代わりにディフェンス力でチームに貢献してもらいたいが、先程挙げた通り長身プレイヤーには弱い。
シャンペニーは必要なピースかと言えばそうではないし、不要かと言うと現状では一応活躍しているため選ぶのは難しい。
シャンペニーよりも貢献出来そうな選手は現実問題いるため、放出して3Dプレイヤーを加入させるのも策だとは思う。
7.ザックコリンズ ★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
今シーズン序盤はウェンバンヤマと一緒に出場していたが、ウェンビーのC起用後は控えになった。
序盤のザッコリは、それなりに活躍していた。
得意のフックショットとアグレッシブなリバウンドで貢献してきたし、3Pもそれなりに決めていた。
しかし、ケガをしてからはガラリと変わってしまった。
ケガ明け以降はTOだけではなくシュートも入らないし、ディフェンスではウェンバンヤマの穴埋めが出来ていなかった。
最近ようやく普通のプレイに戻りつつあるものの、スパーズのこれからに必要かと言うと違うだろう。
ウェンバンヤマの控えとしては役不足は否めない。
今、もう1人のCであるバッシーがケガで全休しているためコンスタントに出場しているが、バッシーがいたら出場時間はほとんどなかっただろう。
平均12点くらい取れるようになりディフェンスが良くならないと放出候補になるだろう。
白人のイケメン枠としては重宝するが、控えとしては酷い有様である。
トレード要因として放出した方がいいと思う。
後ほど書くが、バーロウの方がいいプレイをしている。
8.オスマン ★★★★⭐︎
オスマンが加入した時は、トレード要因だと思っていた。
何故ならばオスマンは控えとしては重宝されているため、プレーオフを狙うチームからのトレードがあると思っていた。
しかし、予想に反してスパーズの控えとして活躍している。
3Pも要所で決めてくれるし、レイアップも決めて控えとしては素晴らしい選手である。
パスも上手く、司令塔として控えチームの柱になっている。
ただ、PGではウェスリーやマラカイの成長があるためボールハンドラーではないが、オフェンスに関しては期待されている。
しかし、ディフェンスはあまり良くないためオフェンス主体になるだろう。
来季のトレード要因としても価値がある選手のため、ディフェンスが良い選手を狙うことも可能だろう。
9.マラカイ、ウェスリー ★★★⭐︎⭐︎
ブランナムは要所での得点でチームに貢献はしている。
だが、まだ重要な局面でのプレイに関しては疑いの余地がある。
3Pを決めてほしい場面でのプレイはなかなか上手くいってない。
ウェスリーに関しては逆で、シュートは期待出来ないもののディフェンスで相手PGを抑えている。
だが、両者ともプレイメイクは下手なため例えば2Q開始時になかなか上手く試合を運べていない。
オフェンスが停滞し、逆転される場面もある。
まだ若いため多少は許される場面もあるが、これからの成長次第であると思う。
マラカイの場合は、高確率でシュートが決まるようになれば必要な選手になるし、ウェスリーは凡ミスが無くなれば良いと思う。
10.バーロウ ★★★★⭐︎
個人的には、ザッコリよりも期待している選手。
アグレッシブなリバウンドやインサイドシュートを手堅く決めてくれる。
ディフェンスに関してはあまり出場時間が少ないため計れないが、良いブロックとかは決めてくれている。
足りない部分を言えば、もう少しペイントエリアでの支配力があってほしいと思う。
スクリーンかけたりするのは上手いが、リバウンドの制空権が良くない時もある。
個人的にはザッコリの時間を減らしてバーロウを出場させる方がウェンバンヤマ不在時の安心感は増す。
個人的見解での総括をすると、ウェンバンヤマ、ソーハン、トレジョーンズ以外はトレードしても良いと考えている。
ソーハンを使って良い選手を狙うのも悪くないとは思う。
トレに関しては、レギュラークラスではないのは確かである。
控えにいると頼もしい選手であり、トレード価値があるなら出しても良いとは思う。
ヴァッセルは今季のプレイ次第である。
現状はヴァッセルの波次第であるのは否めない。
ウェンバンヤマというレジェンドクラスのルーキーを中心にするのか、ウェンバンヤマとヴァッセルのチームにするかでオプションが変わってくるだろう。
個人的にはウェンバンヤマを中心としたチーム作りをし、セカンドオプションを受け入れてくれる選手を獲得する方がいい気がする。
ヴァッセルがもう少し安定してくれると勝てるようにはなると思うが、ウェンバンヤマへのパスが出来る選手の獲得は必須である。