それこそ青天の霹靂のように、おじさんの姿を捉えたわたし。何が起こったのか起こっているか、にわかには理解ができずそのまま40キロ地点へ。
マットを踏む直前で止められ、おじさんの横で時計をストップ。
そこからこっそり前に進み、この記録がどうにか残せたようです。
事態を飲み込みおじさんに向かい最初に出た言葉は「まじかー!!」
あの曲がり角を右折さえすれば、絶対間に合うと思っていた、目の前に見えたわずか数十メートルのその距離。
誰だ!間に合うって言った奴!( ;∀;)←八つ当たりw
立ち止まるわたしに、そこで応援してくれていたFさんが駆け寄ってきて「みやさーん」と泣きそうな声でハグしてくれました。
ありがとうございます。
けど、思いの外スッキリしてる。
全力でここまで走ってきたから
わたしの別大、これも別大。
おじさんが、すぐ曲がったところにバスがあるよと教えて下さいましたが、まさか乗るほどの距離ではないので、あるって戻りますとそのまま歩道へ。
じゃあ水を持って行きなさい、とペットボトルを渡され一人ゴール地点へ向かってトコトコ。周りにはジョグで戻ってる方もいましたが、ここまで全力で闘ってきたわたし。そんな余力なんかあるわけねー!
そうしていると後ろから、めちゃ目立つウェアを着込んだクレイジーランナーさんが登場。
今年は調子が悪いので、自分も関門との戦いだと、事前にうかがっていましたが、まさかこんなところでご一緒するとは!なんだか少し心強いぞ(ナカーマ(・∀・))
実際、とぼとぼ歩いて行くのも気持ちのやりどころに困っただろうところ、この区間ぐだぐだ話しながら吐き出せたのは本当に助けられました。(まじ感謝!ありがとうございます!)
しばらく歩くと見慣れた土手沿いに。
残り1キロの看板もそのまま。
少し前を見ると最後尾ランナーさんの後をゆっくり走る車が。そしてそこから聞こえてくるアナウンス。

まもなく道路の封鎖も解除となります
みなさん、今日はご協力ありがとうございました
そして、それを見守る沿道の方々から、パチパチと拍手が起こっているんですよね。中には我々を最終ランナーと誤認し、わたしたちに向かって口々に、お疲れさま!と拍手とともに声をかけてくださる方も多く、なんだかそれだけで胸がいっぱいに。(ロンモチ手を振って応えてたヒト←)
ああ、こうやって別大は終わっていたんだ。
こんなにたくさんの方に支えられて一日を過ごさせてもらってたんだ。
10年目にして初めて観る景色。
何度も走ってきた土手沿いだけど、こんな裏の姿があったなんて。
それを知ることができてよかった
この経験は、きっと宝。
わたし、この景色を忘れない。
そんな思いを抱えてスタジアムへ。
わたしの10回目の別大が終わりました。
(つづく)