わたしの金沢 | みやみの『住めばmiyako』

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いつか沖縄で開業する日を夢見て、仕事に遊びに全力疾走中♪

ようやくお菓子の海に溺れているみやみ@司法書士でございます。昨日は一週間ぶりにチョコレートを口にしてその美味しさに死にそうになりました(死んでないけど)。何度でもいいますが、健康って素晴らしい。

 

さて、昨日は日本各地、レース、出走の皆さまお疲れ様でした。特にさいたまは予想外の天候により、厳しいレースになったとお聞きしました。驚異の雨男はっしーがリモート操作ができるようになり、金沢に雨雲を送っておいたとかなんとか(大迷惑)。

 

そんな金沢。報告レポ、いつもながらの長文ご勘弁を。

 

 

さて、なんだかんだで迎えた当日。前日は金沢に上陸しておきながら一切の海鮮物を口にできないという拷問に耐え、(はるさん、勝負飯の鰻のお付き合いありがとうございます)、しまだ大井川で学んだ教訓をもとに、なんとかカステラとおはぎを詰め込んで(甘いものばっか)、朝7時半スタート地点に出発です。この頃はまだ小雨程度。ますまずの天候です。

 

スタート前に、一度アメブロランナーで集合写真。はじめましてのankocatさんと、はるさん、ちはらんさん、いなまんさん、そして遅れてきたテイクさん。ご挨拶の後、それぞれの健闘を誓い合い、各ブロックへと並びます。

 

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その頃一瞬雨も止み、このまま晴れるのかなぁなどと、同じAブロックのいなまんさんと並んで談笑していたところ、どんどん雨足がひどくなり、そらもうどんどんと土砂降りに。「は、腹が冷える~」と心配するいなまんさんと、やはりお腹のと調子に不安を抱えるわたしとで、ともに「人間の尊厳は守ろう」と、それを目標にする始末。そんな雨もスタート3分前には上がり、午前9時。いよいよ、わたしの金沢のスタートです。

 

正直、今回のレースは未知数でした。

 

狙うも狙わないも、その時にならないとわからないし、どこで体調を崩すやら、お腹が痛くなるやら、脱水になるやら、

 

と同時に、今回は思いのほか、結局否応なしに休足できたし、食べてたものもカーボに適したものばかりだし、と体調さえ万全ならば条件的には悪くないとも前向きに考えておりました。

 

ただ、どんな調子でも、どんな走りになっても、全力でいようとだけ。走るんでも、歩くんでも、リタイヤでも、全力で選択しようとそれだけを。

 

とりあえず、15キロ地点までは様子を見ようと、最初に決めたキロ4分55秒で。思いのほか足が軽く、また走りやすく、ほっておくとペースが上がってしまいがちなので、気を付けて淡々と。10キロ地点であっさりと、後方からきたサブ3.5集団に抜かされましたが、そこもゆっくり見送りました。別府大分の時のように、わたしはキロ4.55(前後)を保っているんだからと、エプソンさんだけを信じます。

 

そして、15キロくらいまで楽に走り(後半下り基調だったので)、いけるかな、と思いつつ少しずつ上げてみました。本当に慎重に、慎重に、焦るなわたし、と言い聞かせつつ。

 

そして、ハーフ地点で掲示板の「1時間45分」の表示を見たとき、自分のギアが入りました。

 

もう大丈夫。

もうイケル。

残り21キロちょっと。

残り5時間あるなら、歩いてでもゴールできる。

 

そこからは、本当に全力でした。もういいや、守る走りはもうおしまい。全力で走ってみて、潰れるならそれでもいい、何をしてもゴールはする。ゴールした時に、全力出したと思える走りがわたしはしたい。

 

本当に、これは賭けでした。前回のしまだ大井でも、ハーフすぎから潰れたし、フルなんてここからが本番というのもわかってました。

 

けど、いいや、と思ったんです。思ってしまったんです。これがわたしの金沢だ、と。

 

そこからどんどん上げていき、手元の時計はキロ4分47。これで最後まで行けるとは当然思ってませんでしたが、もうね、本当に良かったんです。いつ潰れるかわからない、なら潰れるまでいってみようと。

 

途中、何度もトイレという単語をブラックボックスに詰め込んで、

途中、塩熱サプリを入れた袋を間違ってゴミ箱に投げ込んで

途中、習得したと思ってた給水で鼻に入って死にそうになって

途中、登場した洋菓子エイドを「食べたーい」と叫びながら通過して

 

とにかく、スタートからずっと、5キロごとにくるその地点までたどり着くことだけが目標にでした。きっと、ランナーズアップデートで追いかけててくれるだろう人のために、ただひたすら5キロを積み上げていくことだけを考えて。それが生存確認なら、伝えたい、走っている自分をちゃんと確認してもらいたい。

 

そうこうしているうちに、ハーフすぎに追い越したサブ3.5集団に37キロ地点でまたしても捕えられてしまいました。

 

蘇るしまだ大井川の恐怖。あたしの快進撃もここまでか。

 

幸い、心配していた体調などどこへやら。お腹も脱水も心配はなく、攣りそうな足に若干の不安を抱えつつ、ここからはただ1キロ1キロを踏んでいくだけ。大丈夫、まだ走れる。デキルイケルデキルイケル、スタート直前かっきぃさんからいただいたLINEに書いてあったポジティブ念仏。

 

デキルイケルデキルイケル

 

そうだ、ここまで走ってきたんだ。抑えて、上げて、潰れて、粘って、これがあたしの金沢だ。

 

すでにサブ3.5集団は前方100mと水をあけられ、遠さがって行く風船に、走っても走っても追いつけず、もはやこれまでと思ったとき、41キロ地点で沿道から「3時間22分!」の声。

 

残り約1.2キロ。

現在あたしキロ5分。

 

目まぐるしく働くアタマ。

 

このままキロ5でいければ、ぎりぎりサブ3.5イケル、の、か?

 

もはや風船は遠い此方だけど、その情報が確かなら、イケルデキル、キットイケル!

 

そこからは、もう自分との闘い。一瞬も気が抜けず、ひたすら走り続けて、ようやくフィニッシュ地点の競技場入り口に。「残り500m!」。

 

げー、まだ500mもあるんかよーが~ん

 

すでに風船は競技場内へ。果たしてその角曲がったら、風船は見えるのか見えないのか。

 

もうがむしゃらに走って競技場トラックへ。見えてきたフィニッシュゲート。なんだよ、何時だよ、今どうなってんだよ(混乱して自分の時計を見るのも忘れてる)

 

そこへ、すぐ左から大きな声が。

 

「間に合うよー、3.5行けるよー! 行って行ってーーー!!」

 

見るとアタマに風船付けたお兄さんではないの。

 

「まぢで?イケる? あたしイク!」

 

お兄さんに謎の宣言をして、そこからは泣きながらダッシュ。だって、見えたんだもん。3時間29分04秒って。ここから残り50m、あたし三時間半切れるんだって。

 

そして、フィニッシュ。

 

もうガン泣き。

 

良かった、本当に良かった。タイムなんて今回はボーナスみたいなもんだけど、やっばり嬉しい。全力の結果が数字で残せて本当に嬉しい。

 

わたし、今回は、本当に一瞬も諦めなかったし、手も抜かなかった。

エイドも立ち止まらず(一瞬戻ってきんつばだけ摘まんだけど)ただひたすら、ゴールだけを目指してた。

 

そして思い返しても、わたし、一切の記憶がないんですね。その3時間半、ずーっと体調が心配で緊張してて、走ることに集中しすぎて本当に実は何も覚えてない。暑かったんだか、寒かったんだか、あそこ風ひどかったですね、と言われても何処の話だかもわかんないし、ずっと、前か下かキロ表示か、手元のエプソンだけを見ていて、今でも、あの42.195キロの記憶が曖昧。ただ覚えてるのは、全力で走っていたらしい自分だけ。

 

ああ、5キロ走れた。

10キロまでこれた。

お腹は平気?大丈夫そうだ。

15キロまできたな、脱水に気を付けよう、

ハーフか、あとは捨て身だな、

トイレ?気のせい気のせい、

30キロ、35キロ、あとは1キロずつ刻むだけ

 

そんな、ひたすら自分とだけ対話していた42.195キロ。沿道の応援がすごかったねと、言われても、あそこの景色がと言われても、全然覚えていなくて本当にすみません。(ランネットの大会レポで応援の凄さが絶賛されてて記憶がない自分がコワイ)

 

ただ、これがわたしの金沢でした。

 

全部引き受けようって決めた結果がこれでした。

 

PB更新でもないし、当初の金沢での目標タイムにも全くおよんでないし、何のためのヒィコラだったんだと言われたらぐぅの音も出ないっていうものです。

 

もちろん、タイムは結果が全てなので、悔しいけど、悔やんではいません。同じ漢字だけど、「悔しい」と「悔やむ」は全然違う。

 

幸い、悔やんではいないんです。腸炎になった自己管理能力の低さも、情けないタイムも、安全策のつくばを選択しなかった自分も。だって、これがあたしなんだもん。パカなところも頑張ったところも、全部同じわたしなんだもん。これからも全部引き受ける。

 

そんなこんなの「わたしの金沢」。

 

無事に完走、そして昨日は、幸せに眠れたことがとても嬉しい。

 

けど、まだまだ、精進しなければならない目標は変わりません。何のためのウラリクか、毎日積み上げるオジ練か。これで終わったわけではありません。

 

また、ヒィコラ言う日を積み重ねて、今回届かなかった目標まで、精進していきます。(そして今週末はつくばだ・・・ゲッソリ)

 

【会場での写真すら撮り忘れて謎の場所で。どこだここ?】

 

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