私が欲しいカラダ。 | まきおの隠れ宿

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劇団スタジオライフの牧島進一です。
皆様との交流の場をコソッと増やそうとブログを始めてみました(^_^;)
内容は徒然、不定期更新になると思いますが、
宜しくお願い致します!

今日は我らが関戸博一の出演する東京マハロさんの「私が欲しいカラダ」の初日。

稽古が急遽休みになったので、慌てて関ちゃんに連絡。初日を前に申し訳ないとも思ったけれど、ここを逃したら観られないかも知れないと思い、ほぼ満席の初日にねじ込んでもらう。

ざっくりと言うと、ある女の子が白血病の告知を受け、その闘病生活をお兄さんとの確執と併せて綴った物語。

関ちゃんは同じく白血病で入院している青年、エビちゃんという役。

関ちゃんはスタジオライフでは女性役、男性役とバランス良くやっていると思うのだけど、何故か女性役の方が僕の印象には残っている。

OZのフィリシア前はライサンダーとセバスチャンだし、リアルシンデレラでも男役だったのに、何故かその前のマリーペローのが印象に強い。もっと言うと関ちゃんと言えばヘレナ、もしくはボルティモアのスージーか?と思っているくらいだ。

しかし、幕開きから登場したエビちゃんは、スタジオライフでの男性役とも普段の関ちゃんとも違う魅力に溢れていた。上手いとか下手とかは僕はよく解らない方なので言及できないけれど、シンプルに言うと、

「いつもの関ちゃんと全く違うのに、本当にそういう人みたい」

字面にするとなんてことない感想になるが、役者としてはこれはすごい。

普通、ナチュラルに傾倒すると自分っぽくなってしまう。昨年客演したリコリスで僕は生まれて初めて

「舞台上で腹式で声を出さない」

という荒業にチャレンジした。

始めからそうしようと思った訳ではなく、演出からとにかく日常のトーンで、という要求があったからなのだが、これが舞台は腹から声出してナンボ、という環境で育ってきた僕にはかなりの荒行で、激苦戦したのを覚えている。どうしても普段の自分が喋っているようになってしまう。

逆に、しっかり役を作りこむと、今度は

「そんな奴いねぇだろ」

という芝居がかった演技になってしまいがち。


と、余談が長くなったが、関ちゃんのエビちゃんはこの隙間に上手く入りこんでいる感じだった。

腹式で出しつつ日常のトーンで、
ナチュラルな口調でかつキャラクターとしてデフォルメする。

だいぶすごい。

計算じゃなさそうなとこがまたすごい。

「立派に育ったなぁ…」

一緒に出演してると逆に気が付かない後輩の成長。後輩の客演はこういう再認識があるからまた良い。


勿論、そんな穿った見方をするのも最初だけ、物語が転がり出すと、僕にとっても関ちゃんはエビちゃんとなり、病院の中で白血病と戦っていました。


終演後、ロビーでパンフレットを売っていた関ちゃんに挨拶し、一部購入。出演者全員のサインが入ってたった1000円。誰か一人のサインとかなら迷わず

「関戸さんで!」

と言いたかったのだが、叶わず。


千秋楽までがんばれ関ちゃん!
天守の稽古場で待っておるぞ♪( ´▽`)

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