みなさんは演技をする際、
最初に何をするでしょうか??
演劇や映画やドラマ、ラジオドラマ、
吹き替えにしても何にしても
俳優(声優)が演じる時には
まずは脚本(台本)があります。
俳優(声優)はまず、
自分の演じる役がどんな役か、
興味を持って読み始めるでしょう。
場合によっては、
「どんな顔をしてるのかな」
「どんな気持ちなのかな」
「どんなキャラクターなのかな」
と想像をふくらませたり、
考えたりすることもあると思いますが、
もしみなさんが
・俳優が魅力的で
・登場人物に見える
という理想の演技を
本当に目指したいのなら、
特に初心者においては、
これをやってはいけません。
もしかしたら、みなさんの
周りにいる演技の先輩や先生が
「まずは脚本を読み込め」
と言っているかもしれませんが、
繰り返しますが
・俳優が魅力的で
・登場人物に見える
という理想の演技を
本当に目指したいのなら、
「まず脚本を読み込む」
という行為を
”断固として”
やらないことをお勧めします。
これは、
・俳優が魅力的
というところにひっかかってきます。
みなさんは魅力的になりたいでしょうか?
みなさんは魅力的になれますか?
これを読んでいる多くの方はもしかしたら、
「魅力的になるなんて無理だよ」
と思っているかもしれませんが、僕はこれまでのマキニウムでの経験から、
すべての人は、魅力的になれる(ずっと魅力を増し続けられる)
そう確信しています(そしてその確信は年を追うごとに高まっています)。
ですがこの
「まず脚本を読み込む」
という行為は、
・俳優が魅力的になる
というテーマに対して大きな邪魔をしてしまいます。
よく演技の勉強を何年もやっている人で、
「いくらやっても観客に好印象を与えられるようにならない」
という俳優さんがいますが、
おそらくこれは
「まず脚本を読み込む」
ということをやってしまっているからだと思います。
残念ながら多くの俳優養成所では、
「魅力的になる」
というプロセスを持っていないので、
「まず脚本を読み込む」ということを
させてしまっています。
しかしこのことが、みなさんが
「魅力的な俳優になっていく」
という道を閉ざしています。
脚本をもらったその日から、
道は閉ざされているのです。
みなさんが魅力的になるのは、
みなさんの欲求が解き放たれた時です。
みなさん自身の「表現したい」という欲求が解き放たれた時、
お客さん(や審査員など)は「魅力的だ」と感じます。
これは、これまでマキニウムで20年以上、150作品以上の公演のアンケートを分析してわかってきたことです。
「まず脚本を読み込む」と、その瞬間多くの俳優は(特に初心者の方は)
「自分の欲求」ではない、“何者か”になろうとします。
ですからその瞬間から、自分が魅力的になるという道は閉ざされてしまうのです。
ですから特に初心者の方は、
「まず脚本を読み込む」
ことをしないでください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。