今日は病院で薬をもらってきました。
今週末はおとなしくしてようと思ってます。
ということでおとなしく読んでいた本のご紹介。
首都高速の謎 (扶桑社新書)/清水 草一

¥798
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昨年中央環状新大橋ジャンクション開通が話題となった首都高速。首都高速をさまざまなデータや緻密な取材から解明しようというのがこの1冊。
首都高速の歴史、渋滞や工事の実情、幻の延伸計画、牛歩で進んだ渋滞対策など、あらゆる角度から首都高速の実情を探る。
大橋ジャンクションが開通して、3、4号線の下り渋滞が激化したのはなぜか?
開通を東京オリンピックに間に合わせるため、ひとりのテクノクラートが暗躍した!etc.
首都高速の過去と未来がわかる珠玉の1冊。
なにしろワタクシは建築ダイスキ&都市計画ダイスキなのです。
こういった建築&都市計画ダイスキな方にはオススメ!な1冊です。
ですから大都市東京の中をうねるように伸びていく首都高速なんて、もう大好物!
その首都高についてその来歴から解き明かしてくれたこの本は、もうワタクシにとってはある種バイブルのような存在(おおげさ^^;)です。
さらにもうひとつ自分勝手なことを申し上げると、ワタクシは世の中でイチバン頭が良いヒトは都市計画を作るヒトだと思っていて。
そのことがこの本を読むことによって証明されたことがちょっとうれしかったり。
1964年の東京オリンピックに合わせて、羽田から銀座・九段・赤坂経由で新宿まで開通したのが首都高速ですけど、そもそもこのテの都市有料道路計画は最初はいつごろ計画されたのかというところからこの本はスタートしています。
この部分を読んだだけで、都市計画者のエラさにノックアウトされてしまいました。
なんと!
昭和13年だそうです。
国産自動車なんてまだ無かった戦前の時代に片側4車線、平均速度100km/hの計画が内務省で作られたことを明らかにしています。
ま、実現可能性はとっても低くて、どちらかというと想像の産物チックなモノではあったようなのですけど。
さらに、首都高速が開通したばかりの1967年。
このままでは首都高速の渋滞を回避するために、東京外環道が都市計画決定されていたということを知りました。
ようやく環状線が開通したばかりで、首都高速の渋滞はほとんど発生していない時です。
40年以上経った21世紀の今になっても、外環道は関越から常磐道の先あたりまでしか出来上がっていませんけど。
この本では、こういった歴史チックなことばかりではなく、長年の渋滞対策、今年から始まった距離別料金制の検証など、首都高速をめぐるさまざまな問題についても幅広く取り上げられています。
著者の清水草一サンは1962年生まれのフリージャーナリストで「高速道路研究家?」としても知られているようです。
一定の年齢以上の方には、経済小説家の清水一行氏の長男といったほうが通りが良いかもしれません。