
今までの袖がブルーになっているユニフォームは清原サンが引退したときに目にされていた方も多いのではないかなと。

おっとこれはソックリさん(*_*;
オリックスのチーム・カラーは1989年に球団がスタートしたときから変わっていません。
たまたま同時に行われたオリックスグループのCIカラーと同じです。
担当していたのは、JALなんかのCIを手掛けたU.S.のランドアソシエイツ社です。
ユニフォームもずっとこの会社がデザインしていました。
それが2004年に旧バファローズを吸収合併。
そのときもそれまでのデザインやカラーをそのまま使っていたのですが、離れてしまっていた旧バファローズファンを取り戻すために、旧チームのカラーであるレッド(トーンはずいぶん違っていましたけど)が目立つようになっていきました。
袖だけ色つきにしたのも、旧バファローズのデザインを取りいれていたのかもしれません。

36番はは吉井投手(今はファイターズのコーチ)
それに、あのデザインはアトランタ・ブレーブスのものをマネしたものです。

ハンク・アーロンのユニフォーム
ご覧のとおりアトランタの袖色はブルー。
オリックスグループのコーポレートカラーもブルー。
アトランタのニックネームはオリックスの前身である阪急と同じブレーブス。
ちょっと考えすぎかな^^;
でもオリックス・バファローズはその頃から、ブレーブス・ブルーウェーブ、バファローズの「在阪パ・リーグチームの歴史を統合した」ということを強調し始めていましたから、案外はずれでもないかもしれません。
統合の象徴として見ると、あのユニフォームはそれなりに悪くないものでしたけど、その分ブランディングがあいまいなカンジになってしまっていたようです。
そのあたりをここらへんでキレイにしようとしたのが、今回のフル・モデルチェンジといえます。
今回はユニフォームだけじゃなく、ロゴや球団旗、さらにはマスコットまで変えてしまいましたから、このレベルはファイターズよりも徹底しています。
バファローズ特設サイト
新しいブランド・コンセプトとして、このように書かれていました。
オリックス・バファローズは、伝統と誇りを受け継ぐチームです。
阪急ブレーブス、近鉄バファローズ、オリックス・ブルーウェーブと、先人達が切り開いてきた道なくしては、新しい未来はあり得ません。
築き上げられた伝統の上に、新たな伝説を創りあげていく-。
前進する、改革する、進化する・・・革新の伝統をこれからも大切にしながら。
2011年、オリックス・バファローズは新時代へと動き出します。
そして、新しい黄金時代へと邁進していきます。
ちょっと広告代理店のプレゼン資料にでも出てきそうなコトバですけど^^;
ブレーブスや旧バファローズを否定してきたオリックスが、ブランド再構築にあたって、旧来の老舗チームの伝統に頼ることになってしまったのは皮肉です。
2004年の吸収合併の際にブランド構築をきちんとしておくべきでしたね。
新しいユニフォームはゴールド・ホワイト・ネイビーを基調としています。


これはホーム(週末用)とビジター用です。
すでに流行が終わりつつあると言われる前立てのラケットラインはそのままでした。
まぁ、トラッドなカンジを出すためにはこれも仕方がなかったのかもしれません。
全体にオトナなカンジがするデザインになりました。
そのへんはちょっといいカンジ。
反面ちょっとジミめ。
なんか60年代のバファローズのユニフォームを連想させます。
チームが強ければ、そのユニフォームもカッコ良く見えるものです。
チームが弱いと、ユニフォーム自体もくすんで見えてしまいます。
バファローズは。NOMOを上回るアジアNo.1メジャーのパク・チョンヒ(朴賛浩)投手と、ホームランアジアシーズン記録を持つイ・スンヨプ(李 承燁)選手の二人を迎えました。

→ 2011.1.31 朴賛浩投手・李スンヨプ選手 入団会見!
この二人のスーパースターのおかげで、今年バファローズのホームゲームは全試合韓国で放送されます。
バファローズは韓国語サイトもオープンさせました。
ロゴの上に貼り付けてあるスポンサーも、韓国のゲームメーカーです。
中堅優良貯蓄銀行を買収するなど、オリックスグループは韓国に力を入れていますから、今回の補強は韓国での知名度アップには大きく貢献してくれるでしょう。
相変わらずグループのシナジー効果を追求するオリックスグループらしい戦略だなと。
でもね。
「伝統と誇りを受け継ぐ」というのなら、チーム名も「オリックス」のままじゃなくて、「関西」とか「近畿」とかにすべきでしたね。
旧南海ホークスも終戦直後は「近畿グレートリング」と名乗っていましたしね。
ま、あれは南海がその当時近鉄と合併していたからなのですけど。
かえって「近畿」にしたほうが近鉄のイメージも出てきて良かったのかもと思ってみたり。
神戸のファンにも少しはイイワケできるでしょーし。
そのへんが今回のブランド再構築の限界であり、宮内グループCEOの「古さ」なのかもしれません。