旦那との出会い その4 | カッパドキアの青鬼嫁日記

カッパドキアの青鬼嫁日記

ストールの専門店・まきもの屋さんスタッフのブログ。
気付けばトルコ・カッパドキアで鬼嫁に…。
トルコでの結婚から子育てまで、
鬼嫁のどーでもいい日々をお届けしま~す。

まさか、同じカフェに
 1日3度も行くなんてね。

ちっさいトルコ人のカフェで
始まった二次会。

トミーさんとバーバラさんと
楽しく飲んだ。

「明日の朝、気球に乗るのに
早起きしないといけないから・・・」

 
1時間ほど経ったころ、
バーバラさんが、帰っていった。

トミーさんと、旅談話に
花を咲かせているところ、

お客さんが引いて
ひと息ついたちっさいトルコ人が
会話に交じってきた。

そして、わたしたちは、酒を片手に
おなじみとなった

ちっさいトルコ人の
おしゃべり独演会
聞き入った・・・

彼は、カッパドキアから離れた
小さい村の出身。

9人兄妹の5番目で、
16歳で高校を辞め、
ひとりで村を出て、

10年間ずっと
仕送りを続けているそうだ。

じゃがいも畑から始まって、
工事現場で働き、
いろいろな仕事をして、

ギョレメ村にたどり着き、
小さなホテルの番人
という仕事に就いたとのこと。

「英語を学べば、世界が広がる」
と気づき、お客さんと会話しながら
独学で英語を学んだそうだ。

時が経ち、アスケルに入隊。
(トルコでは、ある一定の年齢になったら、
義務で軍隊に入らなければならない)

戻ってきて働いたのは、絨毯屋。
そこで、ほこりアレルギーで
咳が止まらなくなり、

辞めようとしたところ
そこの従業員から
人柄を買われて

一緒に共同経営で
カフェ&レストランを
立ち上げたのだそうだ。

自分の幸せは
家族を幸せにすること

自分ががんばって、
家族が喜んでくれるなら
他には何も必要ない


まあ、いわゆる
苦労してきたんだよという
自慢話であり、

きっとこうやって
通りがかりの旅行者に
何度も話してきたことなんだろう。

そんなちっさいトルコ人の
身の上話に青鬼は、
感動してしまった

誰とでもぺちゃくちゃ喋り、
軽そうに見えたちっさいトルコ人が

自分には一切お金を使わず、
家族のことだけ考え、
一生懸命生きてきた人だと知って、

ちっさい身体が
大きく見えた。

わたしの生まれてくる
子供の父親はこういう人がいいなぁ・・・




さらに、彼は村での暮らしを
教えてくれた。

羊を飼っている彼の実家。
夏には、放牧のために

人里はなれた山に
羊を連れていくとのこと。

誰もその仕事をやりたくなかったため、
彼が買って出ていたそうだ。

2週間ほど、人と会話することなく、
羊と山の中で生活。

食べ物は、3~4日に一回
村から誰かが
まとめて持ってきてくれるのだそうだ。

暇なので、毎晩星を見上げては
ポエム(詩)を作っていたとのこと。

この人はどういう状況でも
生きていけるんだろうなぁ・・・




調子に乗った彼は、
現在の給料と
コツコツ貯めた貯金額まで
教えてくれた。

わずかな給料の中で
仕送りをして、
これだけ貯金するなんて
なかなか出来ることじゃない。


しっかりしとるなぁ・・・
この人の嫁さんになった人は
幸せだなぁ・・・



酒を飲みながら
青鬼はそんなことを
思っていた。



  



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