月 -- 金は毎日放射線。そして8時間かかる抗がん剤を週に一回。
最後の二週は、全身麻酔をして内部照射もしました。
抗がん剤の治療は、ともかく吐き気どめに始まり、吐き気どめに終わる位吐き気どめを使いますが、どうしても薬に抵抗があったので今回も、
私の全身の血管の中には、空海がずーっと座っているから絶対に気持ちは悪くならない!
と思い続けて治療をしていたら、不思議なこてあにほとんで吐き気を体験する事なく治療が終わってしまったのです。
思い込みが激しいタイプですから。。
こんな時には役に立ちますね。
でも抗がん剤の治療は、何か私の身体の中からガサッといろいろな物を奪っていき、本当に気の元になるもの、全ての元気を奪われてしまいました。
トイレに行くのも、階段を三段上がる事も、あの時の私には気の遠くなる様な事でした。
いつもの生活はすぐそこにあるのに、自分だけ透明なカプセルに入ってしまったみたいな不思議な時間。
来年の今頃は私はどうなっているんだろう?
治療をした後は、身体がボロボロになって、何を見ても考えても、ただただ泣いていた時期でした。
この時に私の一番の支えは、海でした。
ともかく歩く。 歩けるだけ歩く。
砂浜を裸足で歩くだけで、どんどん身体が楽になっていく。
もう2度と抗がん剤をするのはやめよう。
あの体験があったから、迷わずにきめられたこと。
そしてあの体験があったから、今こうして元気な毎日を送る事ができているのです。
たとえ完治のない進行性のガンでも、必ず元気でいられる道はあるはず。。
抗がん剤はガンと戦うものだけれど、私はやっぱり戦うのは好きじゃないな。
だから意識を変えて、せっかくガンになったから最高に楽しい時間だけを楽しい仲間と過ごそうと決めました。
私が旅立った後娘に
ママはガンになったけれど、最後まで本当に楽しそうだった!
と言ってもらえるように。