たかだか巻き爪の矯正程度で、どうしてここまで掘り下げて書かなければいけないのか?
その理由は、巻き爪の治療に関して、一流の大学病院レベルでさえ大きな誤りをおかして、最適な治療をしていないという現実があるからです。
その発生原因を誤って考えているために、まったくお門違いの治療をして、再発させたり、ますます悪くしたりしているのです。
軽症例から重症例まで、巻き爪は連続的に変化しているのにもかかわらず、どうして巻きが強くなって変形が強くなるかを、全く説明できないでいることに、矛盾を感じないのでしょうか?
その考えている原因で、それらをすべて説明できるのでしょうか?どの原因論でも、説明することができないという現実をどのように考えているのでしょうか?
そもそも、まったく頓珍漢な、小学生レベルの考え方では、巻き爪の発生原理を説明できないでしょう。
一見簡単そうに見える巻き爪の形成には、科学的に面白い現象がいくつも組み合わさっています。軽症例から重症例に至るまで、あるいは、高齢者に見られる現象まで、すべてきれいに説明するためには、今までの構造や、変形の知識では無理なのです。
正確な知識と、解剖や生化学や物理の知識を正確に積み上げていかないと、説明ができないのです。
詳しく調べてきた結果、今までの知識には、多くの誤りがあることがはっきりしてきたのです。
その結果、巻き爪は、手術をしても、再発を起こすし、いちど
矯正をしても、再発を起こすのです。
私が提唱している巻き爪発生の原理でないと、すべてを説明することができないのです。
この考え方に照らし合わせてみると、現在の手術方法では、巻き爪を解決することはできないのです。時には、さらに悪い方向に向かわせてしまうことさえあるのです。
変形した部分が生えてこないようにしておけば、治癒するという考え方では、解決できないのです。
残った爪が細くなってさらに巻いてくるという現象を起こしてしまうのです。
一度矯正するだけで、治るわけでもないのです。多くの巻き爪は再び再発するのです。
だからこそ、再発を防止できる方法を用意しておかなければいけないのです。
矯正するにしても、無理やり大きな力で矯正するのは、爪床の循環障害を起こしてくるので、そのような方法で矯正すべきではありません。
まず、構造変化を正常化し、水素結合の変化を使って、変形を小さな力で戻し、その形を維持するのに必要な最低限の力で正常の形を維持し、その形の固定化を待って、維持療法に進めばよいのです。それが再発防止ということになるのです。
そこまで考えて治療をしていけば、まったく問題なく、簡単にこの問題はきれいに解けるのです。
それは、巻き爪発生の原理を正しく理解することができていれば、当たり前のことにすぎないのです。
それができていないために、今もって、多くの悲惨な患者を救うことができないのです。
そろそろ、当たり前のことを、当たり前にする時代になってもらいたいものです。