フェノール法の問題点。 | makidumedeskのブログ

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フェノール法の問題点は、爪の構造の不均一性と、爪と爪床との間の液体の浸透度の変化である。

つまり、表面からフェノールを塗ると、うまく理想的に細胞が死ぬことは、ほとんど期待することができないということである。

爪の下側にある爪母部分や、爪床部分の細胞層の厚さは、5倍程度も違いがある。さらに、横方向への広がりに関して、まったく考慮されていない。そのために、部分的に強く壊死に落ちる部分ができたり、深く壊死が起こる部分や、壊死に陥らない部分ができてくる。

つまりは、理想としているようなことが起こる確率は極めて低い。むしろ、その周辺で、爪床細胞に浸透していって、その影響で、後々スライド障害を起こして、爪甲後湾症を起こすことがある。周辺の爪床細胞を傷害する可能性があるということが考慮されていない。そこに炎症が起こっている場合などは、爪床細胞や、爪の下側の水分量が多くなっていて、ゾルやゲルの状態になっていて、液体が簡単に浸透していく可能性がある。そうすると、平面的な拡散が広く起こり、予想外のところまで、爪床細胞は壊死に陥る。盲目的にフェノールを塗るなどという操作で、理想的な結果を得られると考えるのは、余りにも非科学的である。

その結果は、悲惨なものとなる。

爪の変形を理想的な形に治すことは簡単にできるのだから。

正確な知識も、技術もない医者が、そのようなことをすべきではないと考える。

まして、そのような方法を子供に勧めるなど、論外です。

何を考えているのかと、怒りを覚えます。