酉の市で一目惚れ。 | 今だ、ほら貝を吹け!

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芝居と歌にまみれて生きている、人見知りでプチ引きこもりな中川真希のブログ。

さてさて。
お仕事終わったので酉の市の続き書きまーす。
でも別に話題的には続いてないので、面倒な人は一つ前の日記別に読まなくていいですOK。

さてさて、下調べ無しで突入した熊手市場。
お店によって違うのはわかるんだけど、どこで買ったらよいのやら。

むーむむー。

こんな時は、物よりも人を見るのだ。

と、売り子さんを見ながら人波にのまれつつ回っていると
一際存在感を放つおばあちゃま発見!!
着物姿も、結った白髪も、すっと立っている雰囲気も、ステキング。

連れの人が
「あの人、前も高いところに座って売ってたんだけど、かっこいいなぁって思ったんだよね」
と言っていて、激しく同意。

なんか、見てるだけで幸せ…

話してもないのに物凄い尊敬の念を抱く自分。
話したい、知りたい、触れたい!
恋愛か、みたいな。

確実に一目惚れ。



おばあちゃまと話しながら、お連れさんがそこで熊手を買いました。
渡す時、ポンと肩をたたいて「いいことあるよ」の一言。

わー、なんですかその信憑性。
信じられるから凄い。


一緒に写真撮ってもらって、握手もしていただきました。
手が…手が…。
言葉になんないす。

「えくぼがイイね」
とほっぺツンツンもしてくれました。

あああああああー
泣きそうになるよー
お父さんお母さん、私にえくぼをありがとう!




あまりにも感動したので家に帰ってから調べたら
酉の市の顔 といっても過言ではないほどの有名女将でした。

老舗 よし田 の 吉田啓子さん。
御年89歳、365日お着物ですって。
つやつや~。
$今だ、ほら貝を吹け!-IMG_0073.jpg

よし田さんの熊手は全部手描き。
啓子さん(と軽々しく呼ぶのも気が引ける)と娘さんで描いてるらしいです。

プラスチックなどを使わず、木と紙だけの素材に手描きというこだわり。
もうその手法で熊手を作るのはよし田さんだけなんだそう。

1700本ですってよ。
一年で1700本作り続け描き続けるわけですよ、酉の市のために。
この十一月の酉の市のために毎年。

並大抵のことじゃないっす。


はい、その熊手がこれ!
$今だ、ほら貝を吹け!-IMG_0947.jpg

いいこと無いわけがない。


本物の芯を持った人は、やっぱり惹きつける力を持ってると改めて思いました。
そうなりたい。

出会いに感謝の夜。