ド(C) ベストテン  1位 (協奏曲部門) | ためらいの めくるおもいは 花の色 みのる歩果に 萌花満開           (雅没徒γ-総本山金観音)

ためらいの めくるおもいは 花の色 みのる歩果に 萌花満開           (雅没徒γ-総本山金観音)

チームC
神:橋田歩果(研修生30期→ロージークロニクル)
仏:後藤花(研修生33期→アンジュルム)
聖:小林萌花(BEYOOOOONDS)
レジェンド
 後藤真希 萩原舞 和田桜子

協奏曲部門の1位は

モーツァルト:

ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503

 

 

協奏曲 は きょうそうきょく と読みますが

狂騒曲 でも 狂想曲 でも 競争曲 でもありません

独奏楽器とオーケスラが

協力して演奏する楽曲 なわけで

いろんな楽器のための協奏曲が作られてきました

クラシックのコンサートでは

セミファイナルに演奏されることが多いようです

なかでも圧倒的に作品の数が多いのがピアノ協奏曲

 

モーツァルトの27曲のピアノ協奏曲のうち
20番から25番までの6曲は
それぞれが屈指の名曲として知られているわけですが
当時としては理解不能な

前衛音楽だったのではないでしょうか

19番までは比較的宮廷音楽として
古典派の伝統にのっとって書かれていたのが
20番以降は突然変異的にロマン派のさきどりともいえる
独自の世界に踏み出しているように思えます

ところが26番以降は再び先祖がえりというか
天真爛漫ともいえる

モーツァルトならではの音楽に戻っていきます

そんな意味からもこの25番は
最もベートーベンに近づいた(変な表現ですけどね)
前衛の極みともいえる作品
それだけに現代でも評価が分かれているように思えます。

第1楽章:アレグロ・マエストーソ

第1主題提示部 1~50小節
全合奏で力強くたたきつけられる第1主題は
すでにモーツァルトというよりベートーベンに近い世界
2回繰り返されたあと木管を主とした静かな部分があり
そのあと経過的な部分にはいり力強くしめくくられます。

ハ短調の主題 50小節~90小節
ここで大変に印象的なハ短調の主題?が現れます
のちの展開部で活躍するのは第1主題でも第2主題でもなく
このハ短調の主題だったりします
ハ長調で繰り返されたあと第2主題は提示されずに締めくくられます

第1主題独奏提示部 91小節~169小節
ピアノ独奏がかなり長く続いたあと再び第1主題が力強く提示されます
そのあとも長い独奏が続き 変ホ長調の主題も現れます

第2主題提示部 170小節~230小節
ようやくト長調で第2主題が提示されます
期待を裏切らない穏やかなもので短調に翳りつつも明るく進んで
力強い小結尾に続きます

展開部 231小節~290小節
ハ短調の主題がホ短調になって登場し すぐにイ短調で繰り返され
何度も転調しなから繰り返されます
(この主題フランス国歌の ラ・マルセイユーズ に似てるかも)
時間的には案外短くすぐに再現部に入ってしまうのですが
この展開部が緊迫感に満ちていて印象的です

再現部 290小節~410小節
再び冒頭の第1主題が戻ってきて
変ホ長調の主題も  ト長調の第2主題も ハ短調の主題も
すべてハ長調で再現されていきます
このあたりの構成の見事さには感心させられてしまうのですが
とりわけずっと短調だったマルセイユーズもどき?が
ハ長調で堂々と演奏されることによって大きな安心感に包まれます
そしてカデンツァへと入っていくわけです

カデンツァ
カデンツァは書き込まれていませんから
演奏するピアニストがそれぞれのカデンツァを演奏することになります
たとえば ブレンデル-マリナー/アカデミー ではブレンデル
グルダ-アバド/ウィーンフィル ではグルダ が
それぞれ自作のカデンツァを弾いています

コーダ 411小節~432小節
比較的あっさりしたコーダで終止符にはフェルマータがついてます



第2楽章:アンダンテ
堂々とした楽想と見事な構成で非のうちどころのない第1楽章に比べて
後半の2つの楽章は比較的型通りに書かれているみたいです
この曲が20番台の協奏曲の中でいまひとつ人気がないのは
第2楽章の魅力がもうひとつなせいかもしれません
ここには20番のような平安と怒涛の対比もなく
21番のように甘美な夢に浸れるわけでもなく
22番や23番のような深い悲しみに沈潜することもなく
24番や26番のような安らぎもなく
19番までの曲と変わらぬ淡々とした表情の音楽があります
それだけに聞き飽きないという側面もあるかもしれません
展開部のないソナタ形式 とされているようですが
主題に際立った対照がないのでとらえどころのない印象を受けます



第3楽章:アレグレット
フィナーレも伝統的なロンド
どう見ても ABACABA のロンド形式なのだが
Cの部分が長いのでここを展開部と見て無理やり
ロンドソナタ形式 といってる解説書もあったりする
速度はアレグロではなくアレグレット
しかしモーツァルトの自筆譜には書かれてないとか
アンネローゼシュミット-マズア/ドレスデン は
あまりにも遅すぎるような



ブレンデル-マリナー/アカデミー は
全集の中でこの曲だけライブのようだが標準的な名演
バレンボイム アシュケナージ ペライア などもさすがだけど
評判にいい グルダ-アバド/ウィーンフィル は抵抗がある
アンネローゼシュミット  リリークラウス  アリシア・デ・ラローチャ
などの女性のものは迫力に欠ける 内田光子 はまずまず