アニメーションとデザインの思考

 第12週目の大学院特別講義は、武蔵野美術大学教授の西本企良さんに来て頂きお話を伺いました。

 今回は、「アニメーションとデザイン」の思考ということでアニメーションの表現方法や、視覚の特性についてのテーマでした。
 まずアニメーションとは、実写映像が現実の被写体を、約24〜30フレームの画像に分解・記録し、それを同じスピードで連続再生することで動きを再現するのに対して、アニメーションはフレーム単位で画像を構成し、人間の認知システムを利用することにより、動きを創り出す。よって、実写映像のフレームはそれぞれが自立せず連続しているが、アニメーションはそれぞれのフレームが本来何の関連がなくとも、仮現運動により動いて見えれば良いといえるそうです。
 また、アニメーションの特性というのも様々あるところが興味深かった。アニメーションの特性は、技術的特性、表現上の特性、視覚の特性の3つの視点から説明できる。まず技術的特性だが、フレーム単位で構成することなどがあげられる。これは、人間の目の習性を利用する為、各フレームが全く関連がなく別のものであっても、形の関連があれば同一のものが動いていると認識される。次に表現上の特性例としては、リピート表現、メタモルフォーゼなどがあげられ、これはある意味をもった形から、別の意味をもった形へなめらかに変化することにより、意味のオーバーラップが生じて、見る者に一種の幻惑を与え、強いメッセージ性を送ることができる表現になる。
 他にも特性は説明しきれないほどあるが、どの表現方法もここまで細かく意味があり、視聴者の思考を促していることが面白かった。また、視覚の特性でゲシュタルト心理学というものが紹介されたが、逆に文字のゲシュタルト崩壊を表現した映像表現はあるのか興味深かった。