朱川湊人『冥の水底』 | たまには跳ばずに観るFOOTBALL

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秋田出身の埼玉住み。
読んだ本の感想やランニングの記録、競馬観戦、国内散策や
日々の出来事などを、とりとめもなくチラシの裏にウダウダ
と書いています。
ブログタイトルは遠い昔よくサッカーを飛び跳ねながら
観ていた名残り。

 

図書館本。

 

医師である主人公がライターから見せられた検死写真。

そこに写っていたのは人とは思えぬ姿をした何かだった。

マガチというキーワードとともに謎を追うライターは行方不明に。

そして、警告を受けた主人公の息子もどこか連れ去られ…というお話。

 

得意の昭和テイストを交えた伝奇小説、と言えばよいのだろうか。

現実の事件を実際に舞台装置として登場させてしまうのはちょっとどうかと思ったのと、

誤解で追われる羽目になった主人公をちっとも追い込めない警察の無能さは疑問。

 

もう一人の主人公である「シズク」の手紙(という名の手記)は正直退屈でした。

…って、これを否定したら作品自体成り立たないわけですが。

実際に出していない手紙をストーリーに使うの、あまり好みではありません。