大沢在昌『Kの日々』 | たまには跳ばずに観るFOOTBALL

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秋田出身の埼玉住み。
読んだ本の感想やランニングの記録、競馬観戦、国内散策や
日々の出来事などを、とりとめもなくチラシの裏にウダウダ
と書いています。
ブログタイトルは遠い昔よくサッカーを飛び跳ねながら
観ていた名残り。

K-1のKは空手、キック、カンフー、拳法などの頭文字。・・・なんてのも今は昔。

MMAもそうだけど、トータルに優れた選手が勝つようになって、面白みは減ってしまったね。


Kの日々 (双葉文庫)/大沢 在昌

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で、これは別に格闘技の本ではありません。


893の組長を誘拐し、身代金をせしめたはずが、組んでいた中国人が逃亡。

そのまま東京湾に浮かんだのだが、金のありかは分からずその真相を探る、という話。


主人公は「木」(もく)と呼ばれる裏稼業的探偵。

タイトルのKはケイ(京)という、いわばヒロイン的存在を示している・・・はず。

「木」が使ってる偽名・木村、あるいは死体処理業者カズオもイニシャルはKだ。

『ケイの日々』ではないあたり、何か思うところあってのタイトルか。


後半のどんでん返し(?)は、ミステリ好きなら誰でも予想できる範囲(つかすぐ分かります)。

カズオとの偶然すぎる出会いは、あまりに作者都合だなという気はした。


いろいろな面で傑作とは言い難いが、通勤時間の読み物としては充分かと。


 #個人的には南アにいてもおかしくないと思う大黒。敵に回すとイヤだなぁ・・・