【スマホネタ】BALMUDA Phone(モバイル端末)事業撤退 | 是徒然也

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またしても久々のブログ投稿と相成ったが
そのテーマは前回の投稿からほぼ丸一年が経過した
BALUMUDA Phoneについて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BALUMUDAを取り上げた過去のブログ
以下リンクにてどうぞ。
【スマホネタ】BALMUDA Phone の話題性

なんと円安の影響による業績悪化を受けて
すでに構想を公表していた後続機種を含む
BALUMUDA Phone(モバイル端末)の開発を終了
という残念なニュースが飛び込んできた。

バルミューダ、スマホ事業を終了(ITmedia NEWS)

 

前回は鳴り物入りでの参入というのみならず
ほぼ、寺尾玄社長の想い先行のLooking-designや
”日常遣いにちょうどいい”Hardware-specとは
不釣り合いなほどのHigh-priceで話題を集めた。

 

とは言え…
寺尾玄社長が使い心地に執着したスケジューラなど
BALUMUDA謹製とも言える自社開発アプリや
独特なUIを備えたホーム画面からそれらアプリへ
即時にアクセス可能など面白さも備えた独自性を
備えていた点もあった。

BALUMUDA Phoneについてのおさらい

ここからは以下の記事から情報を引用しつつ
話を展開して行こうと思う。

引用元: 2022年2月4日の以下のケータイ Watch記事 
寺尾社長ロングインタビュー - BALUMUDA phone開発秘話など

寺尾玄社長がそれまで必要と考えて来なかった情報通信技術。
これを用いた製品であり、開発も未経験の分野だったはず。
かなり技術的なハードルが高いと思われそうな
しかも非常に小さなデザイン家電メーカーである
BALUMUDAモバイル端末の開発に乗り出したのは
2020年1月に社員向けとして話をした頃とのこと。

社員(のちのプロジェクトリーダ)が中国の深セン地区で
開発費や期間など開発に必要な情報を収集し、
寺尾玄社長が描いた開発規模では難しい旨を告げられるも
かなりの背伸びを覚悟し開発にGOを出した。

中国の深セン地区といえばEMS
電気・電子機器を受託製造する工場が集積する場所で
Apple iPhoneを受託製造するフォックスコンの工場が
あることでも有名だった。
BALUMUDAファブレスとしてBALUMUDA Phone
外部へ委託開発することを最初から選択していたようだ。

そしてEMSとしてのパートナーは海外メーカではなく
最終的に日本の京セラを選んだ理由は”ブランド”とのこと。
開発製造経験を持つ日本企業という点が買われたのだろうか。
その後、京セラBALUMUDA Phoneの形状を実現する間で
粘り強い折衝が行われたことを寺尾玄社長は回顧していた。
(俺は京セラから粘り強いと思われただろう、とも…)
---- 引用はここまで。

BALUMUDA Phone開発で得られたものとは?

2020年1月から足掛け2年半ほどでBALUMUDA Phone
搭載する独自アプリ開発を並行して行っていたとすると
BALUMUDAという会社規模から考えて相当なリソースを
集中させて作り上げたという印象を改めて持った。

 

ファブレス開発は製品企画まではBALUMUDAが手掛け
実際の製品設計はEMSパートナーである京セラが受託し

製造からBALUMUDAへの納品までを手掛けるという

サプライチェーンを構築したということ。
その点ではBALUMUDAモバイル端末の設計・製造技術を
内製できるほどの経験は得られなかっただろう。

しかし今までは情報通信技術そのものにキャッチアップして
来なかった所からモバイル端末の製造企画を経験したことで
得た知見が非常に大きな技術資産になったと考えられ
だからこそ今後のIoT家電へ取り組みについての寺尾玄社長の
発言は、業界にも説得力を持って受け止められているはずだ。

 

以下は本件のYahoo!ニュース記事から公式コメンテータの
意見の中で私の考えと近いものがあった。

----

【石井徹さんのコメント】BALUMUDA Phoneは2021年11月に発売されました。
携帯キャリアではソフトバンクが独占販売を実施しており、バルミューダにとっての売...

 

個人的に期待する次の”BALUMUDA Phone

寺尾玄社長が今回の事業撤退を説明した記者会見では
先ほども触れたIoT家電の必要性について語っており
2023年内にも何等かの発表を示唆するコメントがあった。

これまでの寺尾玄社長の考えから180度の大転換である。
使うことで感動を生む製品としてのデザイン家電を
BALUMUDAはこれまで数々の製品を手掛けており
”デザイン”、”使い心地”、”感動”が日本の家電業界の中で
同社がIdentityとしてきた歴史がある。

 

その一方で

”先進性”、”利便性”、”拡張性”など既存の多くのITメーカが
追求してきた属性に対する目立ったキャッチアップはなく
これらはAppleやGoogleを筆頭にIT業界で台頭するメーカ群が
厳しいしのぎを削り合いつつ技術とトレンドが刻々と変化する
目まぐるしい進化スピードが特徴だ。

 

BALUMUDA Phoneの開発時にOSのアップデートについても
当時の寺尾玄社長はギリギリまで待つことを示唆していた。
それは恐らくBALUMUDA Phoneの”賞味期限”の最大期間化。
”デザイン”や”使い心地”はOSが提供するAPIに依存する部分で
OSのバージョン間で起こり得る互換性が引き起こす不具合で
BALUMUDA Phoneの製品としての完成度の劣化を心配した
結果としての発現だと個人的に感じる。

 

あのApple iPhoneですら、バージョンを重ねてきた歴史の中で
ホームボタンの廃止やウィジェット表示の変更などUIや操作を
変化させるなど”デザイン”と”使い心地”のトレンドの牽引したが
スティーブ・ジョブズの逝去や業界で屈指のプロダクトデザイナ
のジョニー・アイブの退社・独立によるデザイン部署の変革など
様々なイベントも相まって、その評価も様々な賛否を巻き起こした。

 

寺尾玄社長がBALUMUDA Phoneの開発を思い至った要因の一つに
Apple iPhoneとそのフォロワーばかりとなったモバイル端末分野に
自身の想う”デザイン”と”使い心地”を持った製品が存在しないこと
を上げていた。

 

しかし裏を返せばそれはメーカ間の激しい競争の末に出来上がった
レッドオーシャン化したモバイル端末分野の今の姿そのものであり
寺尾玄社長が手掛けたBALUMUDA Phoneが数多のライバルを凌ぐ
”先進性”、”利便性”、”拡張性”を備えた”感動”を与えられず
業界のライバルたちからは”独善的な製品”と受け取られていたかも
しれないとも思う。

 

どちらにしても”感動”の創造においては
生活家電と情報家電でその性質の違いは”具象”と”抽象”であり、
言い方を変えればRealとVirtualの違いほど異なるとも言える。
Realはモノ、Virtualはコトと捉えられそうだがそう単純でもない。

 

AppleGoogleでさえも次のモバイル端末の姿を模索し続けており
メガネタイプの装着デバイス(Apple Glassなど)を開発中だが
難航している様子をメディアが伝えている。*1
*1: AppleのARグラスが無期限の発売延期を発表


IoT(家電)はググれば以下のリンクが上位に表示される。
Iot家電・スマート家電のススメ | JEMA
今、人気のおすすめIoT家電をご紹介!| BIC CAMERA

これらのように生活を便利(人間を怠惰)にする技術と製品であり
すなわち”快適性”がその最優先課題になっている。

それを支えるのが”利便性”、”先進性”、”拡張性”であり
IT業界や家電・住宅業界で徐々に製品化が進んできている。

 

”快適性”は個人の生活や行動の様式に大きく依存している。
例えば私が過去に投稿した以下ブログ記事のコーヒーについては
[サブスク] 専属焙煎士が煎り、AIバリスタが組み合わせるスペシャリティコーヒー

AI技術を利用したサービスを提供するアプリなのだが
実は”使い心地”と”感動”はコトで作ることを明確に示唆した好例だ。

 

BALUMUDAが目指すべき方向とは実はコトづくりでないか?
と思い至ったことを記して結びとしたい。