録画しておいた
「黒革の手帖 拐帯行」
をようやくじっくりと鑑賞できた。
武井咲さん扮する原口元子の波乱万丈な生きざま。
幼少期の貧しい家庭で起きた借金苦による父の自殺。
「お金」に負けて死ぬことの惨めさが齎す貪欲なまでの
生への渇望と「お金」への執着心。
――― お金から自由になる。
新型コロナウィルスで困窮する現代ではリアルに
今日生きることで精一杯な人間が増え続けている今。
彼女の強かさはむしろ頼もしくもあり
その美貌と気高さを武井咲さんが魅力たっぷりに演じる。
原口元子を包囲するのは
彼女に手玉に取られた男たちとその妻や愛人たち。
どの人物もまさに魑魅魍魎になぞらえられるほどの個性たち。
今回もそのキャストには渡部篤郎さんに
シリーズでおなじみの高嶋政伸さん(今回は役が帰らぬ人に・・・)
そして数カットではるが仲里依紗さん、高畑順子さんの姿も。
元子の出所後から描かれる本作でママに抜擢される最初の
お店のママには安達祐実さんという配役。
元子と共犯関係となり
中盤から最後までの逃避行を共にするのは毎熊克哉さん。
「妖怪シェアハウス」では酒呑童子が変身した静かな男を
好演していたのが記憶に新しいが今回も同様。
父母が50年間守ってきた喫茶店を渡部篤郎さん扮する
神代周吾率いる神代ホールディングスに地上げされた
復習に元子が手を貸すというのが大まかな流れ。
最後は再び、銀座に高級クラブを持つに至る元子だが
今後の作品がどうなるのか、期待したい。
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